のつぶやき |
2014年 06月 04日 (水) 23時 56分 ▼タイトル 誰にも認識されない、それは存在していると言えるのかい? ▼本文 ガシャポンについていろいろ書くことに。 つってもみんなには分からないように書いてやるもんね!! (絶対ばれる) 楽帆戸市花火大会のお知らせ! 毎年恒例の花火大会の季節がやってきました。 大会の期間は8月11日から8月13日の三日間! 遠方の方も是非遊びに来てください! ―8月11日 19:21 「ねぇ〜、この山まだ登るの〜?」 「もう少しで頂上だからー、ほら、頑張って!」 「頂上目指しに登ってるわけじゃないんでしょ〜?もう引き上げようよ〜」 「どうせなら行ってみようって言ったのあんたでしょ…、もう…」 乃生大学2年生、オカルト研究サークル所属。 私達が登っている理由はある事件の調査でした。 ―8月 4日 13:08 「なぁこれ知ってる?」 彼はそういうと私達にパソコンの画面を見せた。 「なにこれ」 ウィンドウには行方不明事件のニュースが表示されていた。 「この森、何かよく行方不明者が出るんだって!」 「あそう、それがオカルトと何かあるの?」 「うん、この森で行方不明になった者は未だ誰も見つかってないんだ。死体もね」 「ふーん」 「興味とかないの?」 「無いわよ、むしろなんかこうイベントとかのが興味ある」 「なんでこのサークルは言ったんだよお前…」 彼はパソコンを元の向きに戻すと、また何かを調べ始めた。 私はそんな彼を適当に流し目で見ると、いつものように片手で携帯をいじっていた。 風の音と外からの声以外は何も聞こえなかった。 そんな時、ガラリと扉が開く。 「うぃ〜す!」 「ういすー」 もう一人のサークルメンバーが来た。 彼女は彼のパソコンを覗き込み、あ!と声を上げると、 「え〜!!こここんな事件あったの!!やだ〜」 と独り言を言った。 「何?ここ知ってるの?」 「いや今度花火大会行こうと思ってて。そっか〜、行方不明か〜」 「…花火大会?そんなのあるの!!」 「ありますよ〜、楽帆戸市って所でやるんですよ〜」 楽帆戸…どこだそれ、と思いつつ彼女の話を聞く。 そんな時彼が口を挟む。 「丁度良いし、事件調査と一緒に花火見るってのはどうだ」 「あ、いいっすね〜サークルみたい」 「え?マジ?やるの?」 変な流れになったなぁと思いながら、どうやって調査だけサボろうか考えていた。 多数決ですること確定になるのは目に見えていた。 「んじゃそういう事で」 「はぁ…」 「あ、サボんないでね?」 「ふい」 …先を読まれていた。 ―8月11日 19:24 「ね〜まだ〜?もう疲れた〜」 「…」 彼女はまた呟く。 しばらく黙って歩いていたからか、私はある違和感に気付いた。 「…ん?」 「どうしたんですか、先輩?」 「あいつは?」 「……あれ?おかしいですね、いない…」 彼は最後尾に居るはずだった。 しかし振り返ると誰もいない。 「おーい!」 試しに呼んでみるが返事はない。 「携帯は?」 「かけてるけど出ない…」 「もしかしてあいつ、今何処かで迷ってるんじゃ…」 この森の中、ニュースにあった通り、薄暗く先が見えない。 迷うのもなんとなく納得できた。 「探そう!さっきの道を戻ればどうにか見つかるはず!」 「う、うん!」 本当はこういうことしちゃいけないのかもしれないが、そんなことを考えるほど私は落ち着いていなかった。 ―8月11日 19:32 「おーい!!」 懐中電灯で周りを見ながら道を戻る。 不思議とさっきより暗くなった気がした。 「ダメだ、見つからない…もう警察に連絡するしか…」 携帯を取り出して彼女に連絡する、が、全く反応がない。 「?、あれ?、まさかそんな…?」 諦めて警察にも連絡する。 が、出ない。 「なにこれ…なんで警察まで…」 「んーーーもう!!さっさと出てきなさいよもう!!!」 ガサリ、と何かの音が聞こえた。 「!…いるの?」 近づいてみようとした。 しかし懐中電灯に照らされたのは人ではない何かだった。 「…い、いやぁ!!」 後ろに振り返り必死に場所を離れようとした。 「何あれ気持ち悪いし虫みたいだし人みたいだしもういやああ」 いろんな思いが混ざり言葉になった。 ―8月11日 19:43 そして、何も考えずに走り続けると 「なに……この……」 存在しないはずの廃村に辿り着いた。 |