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2022年 09月 05日 (月) 13時 37分
▼タイトル
パッヘルベルのカノン
▼本文

 久々にパッヘルベルのカノンを様々な演奏で聞いてみた。どことなく祈りを思わせるこのカノンを、パッヘルベルは何を思いながら作曲したのか…なんて考えてみた。
 演奏した人は解ると思うけど、このカノンは至ってシンプルだ。が、その構造たるや、神がかり的…。この曲にはジーグが後に続くのだけど、このジーグも完全なるフーガ形式で書かれていて、なぜバッハ以前の大作曲家として脚光を浴びないのか…。まぁ、残されている曲が少ないこともあるのだろうけど。

 このカノン、聴く人によってはかなり印象が変わるようで、演奏者によってもかなり変化する。
 私が最初に聴いたのはパイヤール指揮のもので、これを読んでいる人がいれば、その人も一度は聴いたことがあるはず。よくDVDなんかの先や後に部長と部下の小話で、リッピングは違法…と訴えているやつがあるのを知っていると思うけど、あれで使用されているのがパイヤール盤のカノンだ。とても優美な演奏で、私はこの演奏が一番好きだ。
 いつか見た穏やかな春の木洩れ日…帰らざる清けき夏の朝焼け…在りし日の物悲しげな秋の夕暮れ…遠き日の真冬の家の暖かさ…。こうしたものを思い出させてくれるような…本当に優しく、美しい演奏だと思う。
 同時代だと、レーデルなんかも捨て難い。弦楽のピッチカートを印象的に使用したパイヤールとは違い、レーデルはオルガンを用いて深みを出している点で、中々渋い演奏を聴かせてくれている。
 最近は古楽が一般的となり、演奏もスピーディーなものが主流になったけど、やはり現代楽のゆったりとした演奏は、現代に疲れた心に沁みる。無論、古楽や速い演奏が悪い訳ではないんだけど。

 久しぶりにつぶやいたな…と、思えばこんなことか!と怒られそうですが、ここニ年、やたらと忙しい上に今は趣味でバッハの曲をリコーダー合奏に編曲してるため、本当に時間が…。
 私の趣味は、私が死んだら散逸するのは解ってますが、ここで短歌や詩、小説が書けて少しでも読んで下さった方がいたので、それはそれで良かったなぁ…と、思ってます。

 パッヘルベルのカノン…また編曲するかな。二十年以上前に一度編曲したっきりだし、体力と気力が失われる前に、もう一度リコーダーアンサンブル組めたら良いのですがね(笑)
 ま、今の仕事では無理だけど…(?―??)

 趣味には金が掛かるもんなんだよ!(笑)
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