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黄昏のウサギ団さん
のつぶやき
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2019年 12月 08日 (日) 14時 38分
▼タイトル
まあ668話のプロローグ的な物と思って見てくだされ。
▼本文
 多数の死傷者を出した事件から一夜、IS学園でもそのニュースでもちきりだった。
「昨日のニュース、凄かったよねー」
「うんうん、ニュース速報で直ぐ様テロップ流れてびっくりしちゃった」
「今朝のニュースでは死傷者の他にも何かドッグパークの動物達も何匹か行方不明だとか出てたけど―」
 当事者ではない女子生徒達はその話で盛り上がる中、当事者であった専用機持ちやその場に居たソフィー・ヴォルナートやセラ・アーカニアン等の表情は暗い。
 特にセシリアは自身のメイド、チェルシー・ブランケットが関わって居るのだから益々暗くなっていく。
 ヒルトも例外ではなかった、教室の天井を見上げたまま、何か思い耽っていた。
「大丈夫かい、ヒルト?」
 様子の違うヒルトを危惧したのは笹川成樹だった、そんな成樹を見てヒルトは僅かに笑みを見せて一言言った。
「大丈夫さ」
 だが付き合いの長い成樹にはそれが嘘だと直ぐに見抜いた。
 昨日の事件に関与してるのは知っていたものの、被害者が出たのも事実、とはいえ気休めとも言える慰めも出来ない成樹は言った。
「僕で良かったから何時でも話を聞くからね」
 それだけを告げると成樹は自分の机へと戻っていった。
 そんな成樹にヒルトは再度笑みを溢す。
 それと同時に学園に鳴り響くチャイムと、教室のスライドドアが開き、織斑先生及び山田先生の二人が入ってきた。
「おはよう諸君、知ってるものも多いかと思うが昨日の事件でIS委員会及びイギリス──欧州連合から正式に派遣要請が出た。今から告げる者は本日一八◯◯までに出国準備を終えるように、それ以外の者は自習だ。では山田先生、お願いします」
「はい。まずは各専用機持ちである有坂ヒルト君、有坂美春さん、有坂美冬さん。飯山さん、織斑君、笹川君、更識さん、篠ノ之さん、鳳さん、エメラルドさん、オルコットさん、デュノアさん、ボーデヴィッヒさん、それと上級生からは更識楯無さん」
 更に続けてメモ用紙を取り出した山田先生。
「他にはイギリス代表候補生である二年のサラ・ウェルキンさん、それと──ヴォルナートさん、スカーレットさんの両名も今回の作戦に参加願います」
 二人の名前が上がり、教室内はざわつく、当のソフィーは驚きの表情を見せているものの、エミリアは分かっていたのかただただ真っ直ぐ見つめていた。
「諸君、静粛に願う。ヴォルナート及びスカーレット両名は以前からフランス代表候補生枠に上がっていた。スカーレットには既に通知も届いている、それと既に彼女専用IS【スカーレット・シュヴァリエ】をフランスで受領する事が決まっている。ヴォルナートも同様だ。ヴォルナート、プラフタという女性から連絡があった。お前用のIS【ブリズ・プランタニエール】が完成したようだ」
「プラフタから………!?」
 驚いたままのソフィーが洩らしたプラフタという名前に、ヒルトは少し反応した。
「両名の機体はフランス、デュノア社で受領予定だ。イギリスでの作戦前にこれらを受領する」
 デュノア社という名前が出て反応したのはもちろんシャルだった、それにも教室内でざわめきが起きるが直ぐに静まる。
「デュノア、お前にも新型受領の為にフランスへの帰国が通達された。では今呼ばれた者は速やかに出国準備を行うのだ。随伴する教師は私と山田先生、及び有坂先生だ。以上」
 そう告げた織斑先生は教室を後にすると、それを追うように山田先生も後に続いた。
 静寂の後に起きる喧騒、色々思うところがある生徒も居る中で呼ばれた専用機持ち達は教室を出て出国準備するために部屋へと戻っていった。
 ヒルトも教室に居ても何も解決しないと思い、一度寮へと戻っていく。
 その道中──。
「あら、有坂君ね。噂はセシリアから聞いているわ」
「え?」
 振り向くと金髪碧眼の女性が立っていた。
 髪は箒の様にポニーテールで纏められていた、翠のシュシュが印象付ける。
 何処かで見たような──ヒルトはそう思っているとクスッと笑みを溢す女性。
「噂は聞くけど話すのは初めてね。初めまして、サラ・ウェルキンよ」
「あ!」
 名前を聞いて思い出したヒルト、キャノンボール・ファストで上位を走っていた人だった。
「フフッ、知っていてくれたのなら光栄だわ。今回の作戦、私も参加するから。とはいえ私は直接イギリスへ向かうから現地で会うことになるのかしら?」
「直接現地でって、俺達と一緒じゃ無いんですか?」
「ええ、私はいち早く出立して本国へ、そこで私が乗る機体を調整して作戦参加って訳。君達が参加するサードフェイズ迄にはエクスカリバーの奪還を試みる予定よ。まだ貴方達に概要は伝えられてないかもしれないけど、作戦は四段階に分かれて開始するの。ファーストフェイズで接触、斥候として情報収集を行ってからセカンドフェイズから本格的な作戦開始、サードフェイズで貴方達が加わって、最終フェイズで地上からの狙撃でエクスカリバーの破壊。でもイギリス政府は自分達だけで攻略し、尚且つエクスカリバーにあまり被害を与えないようにする狙いがあるの。各国への抑止力の為にね」
 まだ詳しい内容すら知らされてないヒルトに対して説明をするサラ。
「抑止力って………。あんなのがあったら余計な問題が増えるだけじゃ? 現に昨日の事件だってエクスカリバーが無ければ──」
「君の言うこともわかるわ。だけどね、ISが開発されてアメリカ合衆国が大国じゃなくなった現在。各国で世界を牛耳る動きがあるのよ。イギリスだってそう。グレートブリテン王国として世界に立ちたいと思う貴族もいるのよ」
「………」
 ヒルトは黙った、こんな状況でもそんな考えを持つ人が居ることに絶句していたのだ。
「とはいえ、私自身はそんなことは興味ないわ。分かってるのは我がイギリスの衛星が今なおその砲口を地表へと向けていること。そして私は二度と悲劇を起こさないこと──よ」
 そう言ってサラ・ウェルキンはその場を去っていく。
 冬の風が吹き抜ける中、ヒルト自身思うところはあるがその考えを今は頭の片隅に追いやり、寮へと戻った。
 時間はあっという間に過ぎていく。
 準備を終えた専用機持ち達に持たぬ者達、様々思いを巡らせる中でセシリアが用意したプライベートジェットへと乗り込み、ヒルト達は日本を後にした。


取り敢えずここまでだけどまだ半分もいってないです(^ω^)
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2019年 12月 08日 (日) 20時 41分
P.G.
▼タイトル
まあ668話のプロローグ的な物と思って見てくだされ。
▼本文(冒頭20文字)
1年振りやなぁ…消息不明なのって、ゴル男...

2019年 12月 08日 (日) 16時 04分

▼タイトル
まあ668話のプロローグ的な物と思って見てくだされ。
▼本文(冒頭20文字)
代表者の戦力派遣ってワンサマーは保護観察...

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