のつぶやき |
2019年 01月 02日 (水) 17時 59分 ▼タイトル 2276−4 ▼本文 「そ、そ、そんな訳ないじゃないですか!」 「そうなのか? けど、ルナ・ジオンでもメリルは人気があるんだけどな」 これは完全にブラフ。 メリルはルナ・ジオン建国前からサイド7にいたので、クレイドルに来た事はない。 もっとも、メリルの美貌があれば人気が出るのはほぼ間違いないので、全くの出鱈目という訳でもない。 それこそ、グラビアアイドルとかでもやっていけるだけの美貌と、男好きのする身体をしているのだから。 「え!?」 アムロが俺の言葉に驚きを露わにし……そして、しまったと思ったのか自分の口を覆う。 「まぁ、俺が言うべき事じゃないけど、フラウだったか? あの女の一件もあるんだから、メリルだけに集中するなよ」 本当に俺が言うべき事じゃないよな。 実は10人以上の恋人と同棲して、ホワイトスターにいる時は毎晩のように激しい夜を楽しんでます……なんて言ったら、間違いないなくアムロは俺に突っ込んできそうだ。 とはいえ、アムロの性格を考えるとキラみたいに2人を相手にするというのは……何だか、微妙に無理そうな気がしないでもない。 「いや、フラウは別にそういうのじゃないですよ!」 「そうか? ザクに襲われた時、フラウの家族に攻撃されそうになったのが原因で切れて、ガンダムに乗ったように見えたが?」 「そ、それは……フラウは友達だからです!」 見れば分かるが、これは間違いなく照れ隠しだろう。 そうなると、ここでアムロとフラウの仲を進展させる為に、行動した方がいいのか? 取りあえず、ちょっと煽っておくか。 「そうか、ならフラウが誰と付き合うような事になっても、アムロは関係ないんだな? ただの友達なんだし」 「ぐっ! そ、それ……でも、イザークさんと付き合うってのは認められませんよ!」 悔し紛れといった様子で叫ぶアムロ。 正直なところ、俺もフラウとどうこうなろうとは考えていないので、それは別に構わないのだが……アムロを煽る為には、その辺をもっと臭わせるとかした方がいいか。 「俺と付き合うのは認められない、か。けど、何度も言うようだが、アムロにはそういう権利はない。結局はただの友達なんだろ? なら、お前がフラウに俺と付き合うなとか、そんな事を言うのはおかしい。……違うか?」 「違います。友達だからこそ、フラウにイザークさんと付き合うのはおかしいって言えるんです」 そう告げ、アムロは俺を強い視線で睨み付けてくる。 うーん……結局友達という表現のままか。 もしかして、メリルをサイド7に連れてきた事によって、ヒロインの座を奪ってしまって、思い切り原作ブレイクしてしまったのか? そう思いつつ、俺はアムロの言葉に溜息を吐くのだった。 |