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青竹さん
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2019年 01月 02日 (水) 17時 58分
▼タイトル
2276−2
▼本文
 そんな風に考えていると、不意に扉がノックされる音が聞こえてきた。
 もしかして、またフラウが食事を持ってきてくれたのか?
 そう思ったが、時間を確認すると食事まではまだ結構な時間がある。

「入っていいぞ」

 そう言うと扉が開き……そこにいたのは、予想外の人物だった。

「……少し、いいですか?」

 尋ねる言葉の中にも、強い警戒心がある。
 なら、別にわざわざ俺の部屋に来なくてもいいだろと思いつつ、俺はその人物の名前を口にする。

「構わないぞ、アムロ」

 ……そう、俺の部屋を尋ねてきたのは、アムロだった。
 正直なところ、俺に対して強い苦手意識を抱いている――以前はトラウマだったのを考えると、それでもマシになったのだろうが――アムロが、わざわざ俺の部屋にやってくるとは思わなかった。
 この辺は、完全に俺にとっても予想外だったと言ってもいい。
 ともあれ、中に入るように言うが、アムロはその言葉に躊躇しつつ……それでも、若干不承不承ながらも部屋の中に入ってくる。

「部屋の中は僕の部屋を変わらないんですね」
「それはそうだろ。こうして隣り合っているのに、その中身が実は違いますなんて事になったら設計上のミスだろうし」

 勿論、俺の空間倉庫の中には色々な家具が……それこそ、W世界でデルマイユから奪った非常に高価な家具が入っている。
 それを使えば、当然のようにこの部屋を豪華に飾る事も出来るだろうが……そもそも、俺がこの部屋を使うのはそんなに長い間じゃないし、それ以前の問題として、ホワイトベースに逃げ込んでくるのにそんなに余裕がなかったのに、そんな状況で高価な家具があるというのは、明らかにおかしいだろう。

「アムロの部屋も、特に何もないんだろ?」
「それはそうですよ。何か持ってくるような余裕はなかったですし」

 そう言いながら、アムロは俺の部屋に入ってくる。
 後ろで扉が閉まった音を聞き、ビクリと反応するが……そこまで俺を怖がるのなら、別にわざわざ俺の部屋に来なくてもいいだろうに。

「それで? アムロは一体何をしにきたんだ? 俺は雑誌を読むくらいしかやるべき事がなかったから、別にいいけど」

 そう言い、雑誌を見て、その雑誌がこの世界の雑誌ではないことに気が付き、思わずしまったと思う。
 思うが……幸いな事に、アムロは俺の持っていた雑誌を見ても、特に何も反応した様子はない。
 考えてみれば当然か。
 アムロは機械好きで内向的な性格をしていたのだから、書店に売られている雑誌を全て知っているなんて事は出来ないだろうし。
 だが、アムロはそんな俺の様子を見て何か違和感でもあったのか、俺の持っている雑誌に視線を向けてくる。
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