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青竹さん
のつぶやき
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2018年 12月 28日 (金) 17時 59分
▼タイトル
2271−1
▼本文
 メリルと会話をしてから30分程。
 基本的に話した内容はルナ・ジオンの機密に触れないようなものだけだ。
 何と言っても、ここはホワイトベースの一室なのだから。
 場合によっては、何らかの手段で会話を盗み聞きされている可能性がある。
 いやまぁ、スライム辺りを使えば調べるのもそこまで難しくはないが、メリルを驚かせないようにするのと……何より、そこまでする必要はないだろうという判断から、現在はメリルと普通に話している。

「あら、そうですか。姉さんが……ふふっ、姉さんらしいですね」
「気が強いのはいいんだけどな。下から怖がられるってのは……中にはそんなルルーが良いって言ってる奴もいるけど。それに……」

 メリルの姉のルルーについての話題で盛り上がっていると、不意に部屋に備え付けられていた通信機が着信を知らせる。
 このタイミングでという事は、恐らくブリッジからか。
 メリルを一瞥すると、メリルもこの通信がどのようなものなのか想像出来ているのだろう。
 数秒前までの笑みを消し、真面目な顔で俺に頷いてくる。
 そんなメリルに俺も頷きを返し、映像を映す。

『イザーク、悪いがブリッジまで来て欲しい。これからホワイトベースがどうすかの結論が出た』
「分かった。すぐに行く」

 どこに向かうのかといった程度なら、それこそこの通信で聞くだけでもいいと思うんだが……やはり重要な事なので、直接話したいのだろう。

「ところで、メリルを連れていってもいいか?」
『メリル? ミライが言っていた、君と一緒にいた相手か?』
「そうだ。もう隠す必要もないだろうから言うが、メリルはルナ・ジオンの人間だ。事情があってサイド7にいた」
『事情、ね』

 意味ありげに呟くブライト。
 まぁ、連邦軍……正確には士官候補生だが、ブライトの立場としては、色々と思うところがあるのだろう。
 とはいえ、俺は現在のホワイトベースにとってはなくてはならない戦力であると同時に、もし月に向かうのであれば通行手形としても有用な存在だ。
 そのような状況で俺の機嫌を損ねるような真似はしたこうない……といったところか。
 ともあれ、映像モニタに映し出されたブライトは、やがて不承不承といった様子ではあったが頷く。

『それで構わない。今すぐに来てくれ』
「分かった」

 言葉を交わすと通信が切れ、俺はメリルに視線を向ける。

「そんな訳で、メリルも一緒に行くぞ」
「はぁ、それはいいんですけど……何故私まで? 勿論、ありがたいとは思いますが」
「このホワイトベースを動かしている連中を、自分の目でしっかりと見ておいた方がいい。俺だけじゃなくて、他の奴が見た印象というのも大事だろうし」

 また、俺はルナ・ジオンに協力しているが、実際にはシャドウミラーを率いる者だ。
 どうしようもない場合ならともかく、セイラ達に報告する場合は俺よりもルナ・ジオンの人間の方が相応しい。
 そう説明すると、メリルも納得したように頷き、俺達は2人揃って部屋を出る。
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