のつぶやき |
2018年 06月 04日 (月) 17時 57分 ▼タイトル 2064-2 ▼本文 「メギドラオンに近い攻撃か」 呟きつつ、再びスライムにデスを攻撃するように命じる。 だが、今度は一気にデスの身体を呑み込んで吸収するのではなく、液体の刃とでも呼ぶべき攻撃による斬撃の嵐だ。 それを闇の衣で迎撃しているデスを見ながら、素早く今の攻撃を分析する。 夜の女王とかいうスキルは、見た感じメギドラオンに近い攻撃だった。 もっとも、純粋な破壊の爆発のようなメギドラオンとは違い、どこか違和感があったのは間違いないが。 つまり、デスが使ってくる事も踏まえて考えると、あの夜の女王というスキルは、メギドラオンの上位互換スキル、それでいてデスの固有スキルと考えた方がいい。 となると、対抗手段としては……スライムを使って時間切れを狙う? それはニュクスがいつ復活するか分からない以上、下策だろう。 となると、次に考えられるのは、夜の女王の下位互換のスキルを持つ刈り取る者を召喚する? いや、刈り取る者は俺の血の影響で、シャドウではなく召喚獣という扱いになっているが、それでもベースがシャドウのは変わらない。 シャドウより一歩先に進んだとか、そういう類の事を口にしていたデスが相手となると、最悪……本当に最悪の場合、刈り取る者がデスに支配されてしまうという可能性もある。 元々強力なシャドウだった刈り取る者だ。今の状況で向こうに回られるのは、出来れば遠慮したい。となると…… そうして悩んでいる間にも、事態は進む。 『闇夜のドレス』 先程と同じく、スキルを発動する言葉。 そして、発動された闇夜のドレスというスキルは……言うなれば、バリアだった。 スライムの、一瞬にして幾度も放たれる全ての斬撃が、その闇夜のドレスと呼ばれったバリアによって無効化されている。 普通に考えて、全ての攻撃を完全に無効化するかどうかは分からないが……それを試すよりも先に、厄介だと思いながらも俺はそのスキルを前に笑みを浮かべる。 ……そう、普通に考えてこの手のスキルが非常に厄介なのは事実なのだ。 だが、逆に言えば……それはあくまでも俺が『普通』であればの話となる。 そして、異世界からやって来た混沌精霊の俺が普通だというのは、絶対に有り得ない事なのは間違いない。 「直撃」 呟いたのはそれだけだったが、それで十分でもある。 精神コマンドの直撃。 それは、別に相手に与えるダメージが多くなるという訳でもないが……その代わりに、相手の持つバリアを含めた防御技能の全てを無効化するという、凶悪極まりない効果を持つ。 「はあああああああああああああああぁっ!」 そうして瞬動を使い、ゲイ・ボルグを手に一気に前に出る。 デスは、自分の使った闇夜のドレスという力に対して強い自信を持っているのか、正面から俺の攻撃を受けようとするが……ゲイ・ボルグと障壁がぶつかった次の瞬間、ゲイ・ボルグの穂先はあっさりと闇の障壁を貫通し、デスが驚愕する隙も与えないままに、その身体を貫く。 |