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2017年 05月 01日 (月) 23時 58分
▼タイトル
種死の話をしよう
▼本文
実はガンダムの世代的にはSEED世代なのでSEED Destinyも視聴していた訳ですが、今になって思い返すと種死って色々とアレな作品だったなぁと思ったのでちょっと世界観を振り返ってみます。

@ニューミレニアムシリーズ&セカンドステージシリーズとはいったい……

ヤキン・ドゥーエ戦役の後に連合とプラントの間で結ばれたユニウス条約によって兵器保有数に制限がかけられた結果として開発されたニューミレニアムシリーズ。簡単に言えば数が少ない分機体を高性能化してしまおうという思想なわけですが、ここで今更ながら「ザクとかグフとか出す必要性あったの?」と私は首を傾げざるを得ません。
初代シリーズのオマージュだというのは分かるのですが、ぶっちゃけジンだって十分オマージュですし、むしろSEEDのストーリーが全体的に初代ガンダムのオマージュ展開が多かったです。それをDestinyになってから今更出す必要はなかったんじゃないかなぁ、と思うのです。正直デザインもやけにオモチャっぽくなりましたし、なんだかなぁ。

で、セカンドステージ。第1話でSEEDの1話よろしく強奪されたセカンドステージのガンダムたち。しかし私は後でシリーズを見返してある事実に気付いてしまいました。この強奪事件、ストーリー的にあんまり意味がない……という恐るべき事実にです。
というのも、実はこの後の連合軍の新型は盛大に大艦巨砲主義的な大型モビルアーマーに変わっていき、防御面も陽電子リフレクターというVPS装甲より遥かに厄介な代物に変わっていきます。一応アクタイオン・プロジェクトによってVPS装甲導入機は作られましたが、それ以外の部分でセカンドステージ強奪によるデータが生かされているようには正直見えません。おまけにこれらはほぼワンオフ扱いで、運用していたファントムペインの多くは別段ジブリールが追い詰められている戦いに参加していません。というかレイダーやフォビドゥンも現役の筈なのにガンダムタイプが全然いません。無駄すぎる……。

辛うじてデストロイにはカオスのデータが流用されてるのかな、と思えますが、メビウスゼロを早い段階で持っていた連合ならカオスの独立兵装データなんていらなかったのでは?そもそもセカンドステージの特徴である変形は元々イージスなんていう変態機を作った連合の十八番な訳ですから、あんまり意味のないデータだったのかもしれません。そしてデュートリオンビームのシステムに関しては解析できなかったのか完全に死蔵してます。
まぁ、アーモリー1の強奪事件に関しては裏でマティスの指示とマティアスの横槍があった上、この後マティス含む「一族」は事実上壊滅するので技術的な硬直があったのかもしれません。


Aストーリー展開のちぐはぐさ

なんというか、SEED時代に築き上げた世界観を上手く調理できずに半端な結果に終わったという印象です。続編あるあるなのかもしれませんが、キラが奇行に走り出してからは特に戦う場所の感覚が曖昧でどうでもいい感じになっていた気がします。

人間関係も、どうにも煮え切らないというか……まず旧作主人公と新作主人公の対立構造を作るために偽ラクス及び本物ラクス襲撃事件がありましたが、正直キラ達が世界をうろうろしつつテロ行為をする理由としては弱いと思います。自らやっているというより監督にやらされてる感がすごい。

というか、ラミアス艦長は無計画にも程があるキラを止めようよ。貴方いい大人で元軍人なんだから、カガリ強奪事件も含めてやってることおかしいって気付くでしょ。ラクスはラクスでこっそり戦争の準備してるし、これは二次創作で叩かれまくるのも納得です。

で、アスラン。SEED時代から流されやすい男だったけど、君は一体何がしたかったのかな?聞きたいのはそれだけです。
カガリ。前作から2年経ったとは思えないというか、むしろ前作よりちょっと馬鹿になってません?
そのカガリを諫めるユウナに関しては、たぶん監督の気移りで性格を変えられたようにしか見えません。彼は明らかにカガリを正義側に持ってくるためのパーツとして扱われていた節があります。

それで言えばデュランダルも、正直あそこまで暗躍した動機が小さいというか、キラの敵にする理由をこじつけで押し付けられた感はあります。キャラ付からして悪役にするにはインパクトが薄いんですよね、あの人は。

そしてどうでもいい考察。あのラクス襲撃事件は誰の仕業だったのか?
@デュランダルの指示説
アニメでは明らかにその方向で進んでましたし、機体も確かにプラントの正規部隊でもないと持てないイイ機体使ってましたもんね。目的は抹殺か、或いは作戦失敗を見越した脅しでしょうか。
A「一族」の仕業説
小説だと鹵獲したザフト機を使ってプラントの心象を悪くしようとする姑息な連合軍が登場したりしますが、流石にプラントの最新兵器とコーディネーターのパイロットを用意するとすれば一族でもないと無理でしょう。ともすればフリーダムがあることも知っていたと思われるので、デュランダルをけん制するために無理やり表舞台に引きずり出す腹積もりだったと思われます。
B実はラクスの計画説
キラをその気にさせてプラントとの戦争に漕ぎ出す為にラクスが裏で糸を引いた自作自演という説。ラクスを悪女とするならばそれなりに説得力がある気がしないでもありません。


Bデスティニープランって色々と無理あるよね

説明するまでもなく調べればわんさか問題点が出てくるディステニープラン。しかしシステム的な問題より、私はこのシステムはデュランダルが生きている間ぐらいしかまともに機能しないのではないかという疑惑が大きいと思っています。
カリスマ的な指導者は一代限りでは非常に稀有な能力を発揮しますが、あくまで個人の才覚である為に後から続く人間が同じ展開に組織を持っていけないという欠点があります。要するにワンマン社長の後を継いだ次期社長が会社を上手く経営できず破綻するようなものです。

デュランダルはプラン発案の動機こそ女々しいですが、本人はカリスマに溢れた有能な人物です。強引な手段こそ取りましたが、実際にプランを導入すれば本当に戦争のない世界を維持することは可能だったかもしれません。
しかし逆を言えばデュランダルくらい有能で曲りなりにも責任感のある人間でなければそこまで頑張れない訳で、彼に匹敵する後継が都合よくポンポン世界に現れるとも思えません。つまりシステムの管理者が変わると同時にプランが明後日の方向に舵を曲げてしまう可能性があるのです。
これは現実の政治でもいえることです。某なんとか政権が「共謀罪は悪い人だけ捕まえるので一般人は大丈夫です」などと胡散臭いことをのたまっていますが、仮に現在の政権がそういう方針で行ったとしても、法案として通れば内閣が変わった後などに解釈変更で全然違う話に捻じ曲げる余地があるわけです。
実現可能性の問題もありますし、私は導入したところで保って200年そこらじゃないかと思いますね。そんなことしてても絶対にいつか破綻します。


C最後に

これは私個人の、もしかしたら的外れかもしれない予想ですが……福田監督的にはSEEDシリーズは無韻の時点で出し切っていたのではないでしょうか。そして出し切ったのに続編作れと言う話になったから話がこじれてシンはあんなことに……。

決して全部が全部悪かったなんて言いませんし、シン・アスカやステラ・ルーシェなどの魅力的なキャラクターも多数登場しました。でも、それ以上に荒の目立つ作品だったことは否めないでしょう。イマイチ出てくる理由のないアカツキ、特に意味もなく復活したムウ(嬉しいけどさ……)、最終話でシンの前に申し訳程度に現れるステラの幻影などなど。

しかしその後、シンはアニメ版の鬱憤を晴らすかの如く外部作品で大暴れして乗っ取られ主人公の汚名を見事に挽回しました。叩かれたがゆえに救われた。それこそが、種死は決して無駄でいらない作品ではなかったといういい証拠ではないでしょうか。
▼返信[返信する]

2017年 05月 05日 (金) 17時 47分
海戦型
▼タイトル
種死の話をしよう
▼本文(冒頭20文字)
アニメ版ではデュランダル議長のいう事に不...

2017年 05月 03日 (水) 19時 29分
黒猫大ちゃん
▼タイトル
種死の話をしよう
▼本文(冒頭20文字)
 最後、どうやって収拾するのかとワクワク...

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