2016年 03月 14日 (月) 12時 58分
▼タイトル ファンアートその2(暁ではその1)
▼本文
海戦型さんのつぶやき小説『満願成呪の奇夜』のファンアート投下。主人公のトレック・レトリック君と、ヒロインのギルティーネ・ドーラトちゃんです。
作品そのものは「優秀だけど認められない主人公が、トップクラスの実力を持ったヒロインと出会った事で数奇な運命に巻き込まれていく」系の、王道小説なのですが……やはりそこは『【短編集】現実だってファンタジー』や数々の名作つぶやき小説で知られる海戦型さんの作品。唯の王道とは一味違う”覇道”を征きます。
この作品最大の特徴は、綿密に練られた設定と、そしてもう一つ――――非常に珍しい、『ブードゥー教ネタ』が随所にちりばめられている事でしょう。
ブードゥー教とは、アフリカや南アメリカで信仰された精霊信仰系の宗教で、超ざっくり言うと『ゾンビをつくった宗教』でしょうか(本当はもっと複雑です)。
呪われた人類が、天敵たる呪獣を滅するために作り上げた『呪法(ブードゥー)』…ブードゥー、あるいはヴォドゥンとは現地語で『精霊』の意…や、それを使う呪術師たちを束ねる『サンテリア機関』…”サンテリア”はハイチやキューバなどで信仰される、ブードゥー教とキリスト教、そしてアフリカ現地信仰の『ヨルバ神話』を融合させたような、『カンドンブレ』系の宗教の事…など、あまり日本の小説では見かけない、しかしだからこそ我々の心をくすぐる用語が多数登場します。
ヒロインのギルティーネちゃんもまた、リトアニア神話の神格の名をモデルにしているらしく。いやぁ胸が躍ります←Asakは神話バカ
もしこのファンアートを気に入ってくださった方々がいらっしゃったら、ぜひぜひ海戦型さんのつぶやき小説にも足をお運びください。ええ、超面白いですよ。さすがです。
そんなわけでレビュー的な何かと共にお送りしました。 |