のつぶやき |
2016年 01月 06日 (水) 21時 27分 ▼タイトル 費用対効果の話 ▼本文 あけおめ(今更)。 いつものことながら(と言っても久しぶりだけど)誰も待っていない小説の持論を語りましょう。 何だか前に話したことがあるような気もするんですが、自分の呟きを網羅してはいないので……。 費用対効果とは、つまりコストパフォーマンス。「割に合うかどうか」という話です。 小説にも費用対効果があると私は考えています。ただ、それは「どんなジャンルの小説をかけばウケがいいか」とか「ギャグとシリアスのどっちがウケるか」とかそういう統計的な話ではなく、文章の構成の話になります。 すなわち、「いらない描写は書く価値なし」ということ。 中身がスッカラカンな小説は勿論論外です。タチが悪いのが、この中身スッカラカンを誤魔化すように必要もなければ面白くもない描写を申し訳程度に追加している小説です。 現代日本が舞台の時に滅茶苦茶あるのが、まず朝に目が覚めてからご飯を食べて学校へ行くまでの過程を書く人。絶望的に必要ありません。アニメや漫画ではここに家族との会話ややり取り、あるいは人物の独白なんかが入り、そこが話の導入部――起承転結の起の部分となります。 ところが、この導入部の役割を理解せずに書くと……ただ人物が起きて、飯食って、家を出ただけです。面白くもおかしくもありません。限りなく必要ない、見ていて面白くもない、存在する価値のない文章です。労力をかけても面白くならないからカットしましょう。一日の最初から最後までを事細かに描きたいのかもしれませんが、読者にとっては退屈を強いられるだけで有難迷惑です。 同じ理由で家に帰って寝るまでを申し訳程度に書いている人がいます。言うまでもありませんね。別に伝えることがない場合、いらないのです。書いても労力に見合った対価はありません。やめましょう。 また、主人公が一人暮らしでどんなご飯をどのように作って食べたのかを書く人がいます。いりません。よほど食べ物にこだわりのある人やギャグをやりたい人なら話は別ですが、そうでないなら労力の無駄なので一切合財いりません。何をどう作ったかとか取ってつけた様な料理のうんちくや経験談などいりません。何故かって、別にそれを知ったから作品が面白くなるわけではないからです。 また、キャラクター同士の会話なんかがありますが、恐ろしい事に何の中身も詰まっていない上にクスリとも笑えない会話を無駄にさせる人がいます。労力の無駄です。会話とは小説内では人間関係、周囲の状況、感情のぶつかり合いなどの様々な要素を抱えた重要なファクターなんです。だから後に何も繋がらない会話は重要なファクターを無駄遣いしています。やめましょう。 キャラ設定。はい、いらないとは言いませんが簡潔に書きましょう。キャラ設定なんぞ長々と書いても実は何の得もありません。小説のキャラは物語内で明かされる物です。そこで改めて説明する必要は正直殆どありません。設定にだけ書いている話なんて存在しないのと同じことです。よって、書くなら態々1話分の枠など取らずに極めて簡潔に書きましょう。 キャラのレベルとかステータスとか。存在する意味が分かりません。それを描いたから何なんですか?あってもなくても物語は滞りなく進みます。数字で説明しなくて小説内で強くなったことや新しい何かを覚えたことを書けばいいのです。はっきり言いますが、能力値だのステータスだのそんなものは「あれば見る」だけであって「なくたってちゃんと描写すれば困ることはない」のです。態々スクロールバーの無駄遣いをして書いても労力に見合った面白さはありません。 小説にとって、あってもなくてもいい部分――転じて「なくても困らないもの」は基本的に全部蛇足です。それをわざわざ書くと言うのは、無駄なものを追加しているだけです。書いてる時間と文字数が勿体無いので別の所に回しましょう。私も可能な限りいらないものは削いでいます。たぶん全部は削げていませんが、ここで重要なのは「削ぐところは削ぐ」という意識を持つことだと思っています。 費用対効果の悪い文章は書かない。 面白く書くのではなく、面白くならない部分を書かない。 とりあえず今回言いたかったことはそれだけです。 最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。 |
2016年 01月 07日 (木) 14時 57分 黒猫大ちゃん ▼タイトル 費用対効果の話 ▼本文(冒頭20文字) かなり厳しい意見ですけどね。 特に... |
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