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2015年 12月 19日 (土) 14時 46分
▼タイトル
少し危険な考察及びネタバレ。消失長門は居なかった、他。追記あり
▼本文
 本来は『蒼き夢の果てに』第131話の後書きに記すべき内容ですが、少し長くなったのでつぶやきの方に挙げて置きます。

 尚、このつぶやきにはかなりのネタバレや、原作小説に対する考察などが含まれる事は理解して置いて下さい。
 更に、小説内の出来事を現実に起きた事、と捉えている為に、アンチの色が出ている事もご理解頂けると幸いです。

 最初に。私の物語内のハルヒは、他人に対して思いやりのない人間は心底嫌っています。
 自分の事は棚に上げて、と言う言葉は呑み込んでね。多分だけど原作の彼女ほど酷くはない、と思うし。
 それに、その辺りは野球編の最初に彼女自らが言いましたしね。曰く、他人がどう考えて居るのか無関心なヤツは大嫌いなのよ! ……とね。
 ハルヒ原作の元ネタの方でシュブ=ニグラスが旅に出る理由がその辺りだったと思う……んだよねぇ。確か。

 故に、原作の、観察の為に事件が起きる事を見過ごす宇宙人(第6章の世界からは消えている情報統合思念体)や、
 自分の都合の良い未来へと導く為にエージェントを送り込んで来ている未来人(事ある毎に登場していた朝比奈みくる大など)。
 更に、某事件で何もかもチャラに出来る鍵を得ながら、妙に言い訳っぽい理由で、自分が楽しいと思う世界に戻る事を優先させた異世界人を見限ったのです。

 私の世界ではね。
 故に、今回の周回に関しては長門有希が知らない歴史。『ヴァレンタインから一週間』の事件が始まったと言う訳。

 もっとも、原作の某シーンやその他は原作作者の伏線の臭いが……。
 そもそも、情報を集める事によって進化(何度も言うようですが進歩です)して来た情報生命体に対して、自らにバグがある事を長門はどうやって隠して居たの?
 まして読者目線から言うと小説の主人公だけど、物語内から言うと一般人に過ぎない人物に、わざわざ長門有希を廃棄するかどうかのお伺いを立てるのって、普通に考えるとおかしくない? ……と考えるのですが。

 これって悲恋と言う物語(ストーリー)を書いた誰かがいて――
 だってあのオチでは、消失世界で朝倉涼子が復活させられた理由の説明が出来ないから。
 上記の疑問だって、これまでと同じ策謀。思念体に因る吊り橋効果を狙った自作自演だと仮定すると、実は全部丸く収まって仕舞う。
 ついでに言うと図書館の貸し出しカード関係のイベントの内容を書き換えた事によって、そもそも、その悲恋と言う設定自体がかなり怪しくなる。
 良い思い出なら書き換える必要はない。思い出を書き換えなければならないのなら、それは悪い思い出。其処から発生する恋心って何?

 それに、溜息の最後のニャル(?)の台詞。あれを無視する事が私には出来ないんですよねぇ。
 アニメでは無視されましたけどね。

 ただ、この仮説の場合、最悪なのは……もしかすると消失長門など最初から存在しなかったのでは、と言う――

 ヤバい、次。
 この第131話とは、涼宮ハルヒの憂鬱のラストシーンで、この『蒼き夢の果てに』内で描写されて居なかった部分の御話でした。
 第4章の一連のシナリオとの関連は……秘密です。

 尚、キスシーンはなし。
 まぁ、理由はお察しの通り、この事件の際には主人公の腕の中に長門有希が居たから。これが第一の理由。
 この当時、長門有希は、ハルヒの中で普通の目立たない文芸部の部長。一年生で部長と言う、かなり珍しい存在なのですが、それでも魔法や超科学に関係する存在とは認識していなかった。

 其処に、彼女を連れてハルヒの居る場所を訪れる訳には行かないでしょう。

 第二の理由は、この事件当時の主人公とハルヒの人間関係。遠い訳でもないけど、そうかと言って近い訳でもない。
 更に、この事件は七月七日以前に起きた事件ですから、未だ彼女の傍には這い寄る混沌や名づけざられし者が居た。この夢の際にも近くに彼らが居る事を警戒して居ます。

 そして一番大きな第三の理由は、原作小説のハルヒと蒼き夢の果て内のハルヒの目的意識の差です。

 思い出して下さい。ハルヒが何の為に閉鎖空間を発生させて、世界を改変しようとしたのかを。
 ここで本作の主人公でも良いですし、それ以外の誰でも良い。とにかく白馬に乗った王子様がやって来て、彼女に目覚めのくちづけをしたとしましょう。
 しかし、それは所詮、夢の世界の出来事。現実の世界の出来事ではない。
 そして、ハルヒは、この出来事が夢の中の出来事だと言う事を理解して居ました。少なくとも私の物語内ではそうです。
 そう言う台詞を口にしていますから。

 夢の世界の出来事と言う事が分かって居て、その中で誰かとくちづけを交わしたぐらいで、夢を見続ける事=世界の改変を止めると思いますか?
 気に入らないのは現実の世界であって、夢の世界ではないのです。夢は所詮夢。自分の思い通りに……かどうかは分からなくても、潜在意識の中で誰かとのくちづけを望んで居たのだろう、と納得して夢を見続けるでしょう。
 少なくとも私はその程度の事で楽しい夢を終了させる事はありませんから。

 故に、主人公は自らの正体を明かした上で、夢の世界ではない現実の世界にも、ハルヒが知らないだけで、魔法や不思議がいっぱい存在している、と言う事を教えたのです。
 その為のアイテムが、ハルヒが事ある毎に出して来る銀の首飾り。
 夢の世界で、あの出会いの場所にオマエ宛てに預けてある物があるから、目が覚めたら取りに行けば良い。この台詞で、ハルヒに目覚める為の目的を与えたと言う事。
 これにはふたりしか知らない秘密。出会いの場所、と言うキーワードが入って居ますから、他の何モノかが成りすましている可能性も防げますしね。

 このネタに引っ張って来る為に、『ヴァレンタインから一週間』の方ではハルヒとの最後の約束をすっぽかした挙句に、二度と出会わないと言う状況を作り出したのですから。
 ……思い付きで伏線を作って居る訳ではないのよ、私はね。
 トゥルーエンドと、その他にふたつぐらいエンディングを用意して、後ろからざっくりとしたあらすじ(プロット)を作って行く。ネタバレのタイミングは決まっているから、其処より前の段階に伏線を配置する。
 これが基本です。

 まぁ、原作通りにやる方が楽ですし、物語としても劇的な最後を迎える事が出来るので小説としてなら正しいのでしょうが、それでは現実性に乏し過ぎますから。
 勢いだけで走りぬけるのは、作者としての私には不可能なのです。
 後で困る事になる可能性もありますから。キャンペーンマスターの私は、先のシナリオの心配をしちゃうんですよ。

 この辺りが私の伏線の張り方の基本形ですし、物語を創る際の基本的な姿勢も入って居ます。

 それでは次のつぶやきのネタは……タイムパラドックス関係になるのかな。
 もっとも、変わる可能性も大。タイムパラドックス関係となると『異聞エンドレスエイト』と言う一話完結のSSが必要となるので……。
 これを書いちゃうと消失長門は居た可能性もある、と言う結論と、朝比奈みくるが長門を苦手にしている理由に対する仮説が立つのだけど、かなり問題があるから。

 もしかすると『庚申塚』などの解説と成るかも知れません。

 追記。忘れていました。
 『異聞エンドレスエイト』を書き、タイムパラドックス関係の考察を行うと、消失世界に朝倉涼子が居る理由と、長門有希が地球に送り込まれた日に雪が降っていた、と言う証言が事実ではないか、と言う仮説も立ちます。
 但し、私の作品内で長門有希が地球に送り込まれた日は一九九九年七月七日の夜だと言う説を取って居ます。
 ですがもう一度言います。長門有希が地球に送り込まれた夜には雪が降っていた可能性が高い、……と言う後の証言が信憑性を増します。

 ……その両方が成り立つと言う事です。

 追記2。
 良く考えてみると『長門有希ちゃんの消失』では、図書館のイベは書き換えられているのか。
 だとすると、この辺りはアンチやヘイトだと言われる可能性は薄いと言う事なのかも。
 だって、オフィシャルの公式二次だものねぇ。アレって。
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