のつぶやき |
2015年 04月 26日 (日) 02時 31分 ▼タイトル 呟き連載 ▼本文 前に暇つぶしと称してオリジナル小説を(つぶやきで)連載してたことがありますが、一応アビィ編は一通り書き終えてるんですよね。今は量と時間のせいで見直し手直し誤字潰しが終わってないから公開は出来ませんが。果たして公開できるまでどれほどかかるのやら……。 しかし呟き連載は反響が皆無な割にやるのは結構楽しかったです。気負うものがない分やりやすいんだと思います。 と言う訳でこっから下は暇つぶしなのです。 遠い遠い昔、まだ世界というものさえもない時代。 何もないそこに、一人の巨人がいました。 巨人は奈落の底さえ踏みしめる巨大な足を持っていました。 巨人は世界を囲みこんでしまえる巨碗を持っていました。 巨人は天をも貫く巨大な頭を持っていました。 巨人はしかし、とても退屈でした。何もない世界では、何もやることが出来なかったからです。 そのうちに巨人は自分が意志を持っていることに耐えられなくなっていきました。 しかし、何もない世界では暴れて考えを無くす事も出来ません。 だから巨人は、暴れるために世界を作り始めました。 巨人は地団太を踏むために大地を作りました。 巨人は泣くために水を作り出しました。 巨人は怒るために火を作り出しました。 巨人は声を響かせるために風を作りました。 巨人はその全てが虚無に零れ落ちないよう空を作りました。 しかし、全てを作り終えた巨人は力を使い果たし、大地に倒れてしまいました。 そんな巨人の前に、光が現れました。 光は巨人の下に舞い降り、こう告げました。 この世界はとても素晴らしい。 こんな世界を作り上げたきみを私は愛おしく思う。 しかし、この世界には命がない。 せっかく作られた世界を見届ける者さえいないのでは、あまりに寂しい。 今、きみの命は尽きようとしている。 だがわたしの力を使えば、きみの世界ほど大きい身体から命を生み出せる。 この世界を、きみから生まれたきみの子らがずっと見守っていくのだ。 そうすればきみはきっと寂しくないし、退屈だった世界は命と意思が溢れる。 しかし、わたしは力を持っているが、自分で力を使う事が出来ない。 運命を変える力は、振るうものが必要になる。 その振るうものに、きみになって欲しい。 虚無の運命を切り開き、きみの作った世界を可能性で満たさないか。 巨人は朦朧とする意識の中で、問いました。 ――お前は、わたしの友達になってくれるか。 光は答えました。 ――きみが運命を変えることを望むのならば。 巨人は最後の力を振り絞り、光をその手に掴みました。 すると、光は形を変えて巨人の身の丈に合うほどの巨大な剣になりました。 剣とはすなわち、切り開くもの。 剣に宿る力は、運命を切り開くもの。 巨人はその剣に導かれるがままに、自分の身体を目に見えないほどに細かく分解し、世界を満たしました。 そして時は流れ、気が遠くなるほどに果てしなく流れ――現代。 生物は高度な知性を持ち、それはやがて自らをヒトと呼称するようになっていた。 時は21世紀と呼ばれる時代。場所は地球と呼ばれる世界。 今まさにそこで、語り継ぐ者のいない神話が再現されようとしていた。 ……いろいろ続き考えたけど眠くなったので寝ます。 |