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『冥王来訪』への感想

投稿者:[非会員]の感想
[2024年 09月 15日 12時 30分]

▼一言
>天のゼオライマーによる東独への武力介入が起きなければ

以前は悲劇的だったのだとその悲劇を受け入れませんでしたが、今はあまりにもバカバカしいを感じたと悲劇を受け入れません。すなわち、悲劇に見舞われた主人公たちがあまりにも不運だったといえます、もし誰かが介入していたら結末は違っていたかもしれません。それでも、悲劇的な運命もキャラの性格によって決ますけど。


▼返信
投稿者: 雄渾
[2024年 09月 15日 (日) 14時 25分 20秒]

 マブラヴの根底にあるのは、個別のテーマや何かを別にして、吉田社長が何かをしたいという舞台設定やシチュエーションの方が比重を占めているので、綿密に考証を進めるとぼろが出ることですよね。
 マブラヴオルタの時は全くの架空だったので笑って済ませましたが、その後戦後史を反映したTEや柴犬が制作されると粗が目立ってきました。
 柴犬の作者、内田先生に対して言えば、当初はドイツとは関係ないマブラヴ世界の学園ものを書こうと持ち込んだのですが、吉田社長から東ドイツを題材に書いてくれと言われたそうです。
 時代設定や国家観が史実から著しく乖離していたのは、吉田社長のメモを基に執筆したのかもしれません。
この路線は、日本にいる東ドイツのファンや市井の研究者を怒らせて、かなり苦情が来たようです。
 外伝や隻影のベルンハルトになると史実との整合性を取るような話が散見されてきますので、色々文献をあたったのでしょうか。
一番最後の方だったアニメ版は、かなり時代考証に力を入れた感じがします。
少ない時間で良く調べたなと思いました。

 M2重機関銃やM60軽機関銃で倒せるBETAの弱さもそうですが、RPGや対戦車砲で簡単に壊れる戦術機の弱さも、話を掘り下げるのに一役を買ってる面があります。
 ミサイル誘導技術の進歩途上の1960年代ならともかく、1970年代には今のトマホークミサイルの基礎研究が始まっていますからね。
ロケット技術の発展したマブラヴ世界で、ミサイルが発達しない理由はないのです。
現に柴犬5巻で、ソ連は1984年から配備されるはずのモスキートミサイルを、1983年の東独に惜しげもなく撃っています。
色々考えたのですが、ソ連でのモスキートミサイルの実用化は想定より1〜2年早かったのでしょう。

 ミサイル技術も現実より進歩していて、なおかつBETAの弱点が何かわかっていて、対応する戦術機(F‐14、A-10)も作っているのに、色々ともっともらしい制約を付けて、白銀武が来るまで人類が勝てない世界観を維持している今の脚本には私も不満です。
 以前も申した通り、原作資料集を調べたら、元の吉田社長の設定では1979年にドイツは滅びた世界観になっているのです。
ですから柴犬自体もIFルートであって、カティアの手によって東西ドイツが統一して、人類の犯行が進んでいくという終わり方もありえたはずです。

 まあマブラヴはあとから設定を追加していく方法で作った話が多いので、柴犬は整合性が取れた方ですが……
昨日話した原作7巻の人口1700万人の国に、1500万の難民の話は、2015年のドイツの世相を反映した話で入れる必要はなかったと思いますよ。
あれを最初見た時、頭が混乱して、訳が分からなくなりました。


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