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『冥王来訪』への感想

投稿者:[非会員]の感想
[2023年 08月 12日 14時 19分]

▼一言
雄渾さん、《機動警察パトレイバー 2 the Movie》と《ガサラキ》とのふたつ映像でのアメリカについて描き方をどう評しますが?


▼返信
投稿者: 雄渾
[2023年 08月 12日 (日) 15時 20分 54秒]

まず両作品とも時代を考慮すべきです。
1990年代というバブル崩壊によって既存の価値観が失われていく時代の過程に作られたことを考慮しなければなりません。

パトレイバーの押井監督は昭和26年生まれ。ちょうど青年期の昭和40年代後半は70年代安保のさなかで、赤軍派の武力闘争で社会が混乱していた時代でした。
この70年安保を青年期に迎えた世代は、国家そのものの影響力を過大に評価して、既存の価値観や国家そのものを否定する傾向にあります。
 押井監督の作品もその例に漏れません。
また『パトレイバー2』のころはカンボジアPKOで自衛隊の海外派兵でもめた時期です。
映画の中に、かなり直接的な比喩が入っています。
あと
1993年はバブル崩壊後とは言えも、社会に金は回っていました。
今見るとかなり豪華な映画ですよね。

ガサラキは西田という狂人のせいで戦争になりそうになったと言う事を書いているだけで、それほど反米ではありません。
米国大統領の自制心で戦争を回避していますし。
 むしろ、戦後の日本の反米民族派を皮肉った作品と言えるでしょう。

西田のオマージュは間違いなく三島由紀夫ですが、現実としては一水会の行動に似てますね。
一水会はロシアと近しい団体で、一説には間諜の手が入っているとのうわさも見聞きしております




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