『冥王来訪』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2023年 05月 04日 08時 30分]
▼一言
僕は『シュヴァルツェスマーケン』のリィズ・ホーエンシュタインが二つミスをすると思います。
一つ、政治迫害を受けて時、軍に入るではなく外国へ逃亡を選り抜きます。
二つ、ベルリンのクーデター時、666中隊に寝返るではなく、ベアトリクス・ブレーメの計画に協力し、666中隊を捕まります。
投稿者:
雄渾
[2023年 05月 04日 (日) 13時 56分 43秒]
柴犬の東ドイツの描写は、史実を調べれば調べるほど矛盾してくるのですが……・
1の設問ですが、まず東ドイツは、亡命者を文字通り売り払って現金収入を得ていました。
そして、西ドイツ側もその人たちを受け入れて、民間団体が亡命を支援していました。
俗にいう自由買取と呼ばれる制度で、一人当たり95,847西ドイツ・マルクに設定されていました。
(1977年の米ドル単価で、43000ドル、当時の日本円だと838万5,000円)
刑務所に少しばかり入るか、西ベルリンに行く鉄道に乗って、亡命申請をするといえば、亡命ができました。
その人数は少なくとも3万5千人ともいわれています。
外貨不足の東ドイツにとって、これは非常に効率の良い現金収入でした。
100人売れば、8億円相当の現金が入ってくるのですから。
また鉄道の維持費として、西ドイツから資金を得てました。
(離散家族の再会や高齢者の西ドイツ移住など、ある程度西ドイツに譲歩した政策をしてました)
さて、柴犬の世界でもBETAを理由に資金援助や物資の援助を受けているのですから、普通は政治犯やそれに類する人間を現金と引き換えに交換すればよいだけです。
(シュタージの将校が軍事組織の国境警備隊に転属された後、再びシュタージの中央に戻ってくるなど、とにかく突っ込みどころが多いのですが今回は述べません)
2つ目の設問は、リィズがその選択肢をしたのは単純に自殺の手段としてそうしただけでしょう。
ベアトリクスも最終的にはユルゲンの思想に準じる形で、決闘の場でテオドールの手を借りて自殺したようなものです。
ベアトリクスにとって、ユルゲンの存在は、恋の相手であり、希望でした。
シュタージの陰謀で無残にも殺されるのですが、5年かけてその復讐をして、彼女はユルゲンの後を追って自殺したと考えれば、なにもおかしい話ではありません。
そんな彼女ですから、ほかの二次創作にあるようにユルゲン以外の男に簡単に乗り換えるでしょうか。
馬鹿にしていたテオドールに惚れるのでしょうか。
彼女の心にあるのは、常にユルゲンだけなのです。
立場的に、悪の女幹部なのですが、ユルゲンへの純粋なまでの想いは、ある種の理想化された貞淑な女性像なのです。
だからこそ、彼女を救ってやりたいという気持ちになって、柴犬の二次創作を書きました。
ユルゲンを救うのは、ベアトリクスの救済ばかりではありません。
アイリスディーナも兄殺しの罪を被らなくて済みます。
二次創作で、見目麗しい女性ヒロインを主人公の愛人にするのは構いません。
でも、そこまでに至る根本原因を除去したり、悲劇を未然に防がなくては本当に幸せになれるでしょうか。
銀英伝やガンダムの二次創作ではそういう風に話を持っていきますが、マブラヴの二次創作はヒロインだけをかっさらって自分のものにするだけの話が多すぎます。
本作はそういった過去の二次創作への不満や足りないものを自分なりに見つけて、解消するように努力したものでもあります。
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