『冥王来訪』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2023年 04月 25日 20時 14分]
▼一言
エジョフの名前が出るとは思いませんでした!何でここまで粛清したのか?不思議だったので覚えていました最後は惨めでしたけど。
投稿者:
雄渾
[2023年 04月 26日 (日) 09時 43分 31秒]
返信遅れて申し訳ありません。
ご感想ありがとうございます。
>エジョフ
彼の名前を出したのは、ベアトリクスの祖父にあたる人物が戦前からの共産党員で、東ドイツ建国にかかわった人物とされているからです。
一応、原著をもう一度確かめてみました。
以下は原文からの引用です。
『アベール・ブレーメ……の父親も高名な共産主義者……戦前にソ連に亡命、戦後に帰国して……東ドイツの建国に重大な貢献(こうけん)を果たした』
ご存じの通り、1933年の国会放火事件の後、NSDAPは共産主義者の大弾圧に走りますが、その過程で多くのドイツ人共産主義者がソ連に亡命しました。
当時日本からも共産主義者がソ連に亡命したのですが、ソ連での大粛清に巻き込まれて大多数が収容所に放り込まれます。
勝野(かつの)金政(きんまさ)の様に収容所から抜け出して帰ってこれた幸運な人間もいましたが、大部分は凄惨な拷問の後銃殺刑になっています。
ソ連にいた日本人を密告して戦後帰ってきた人物に野坂(のさか)参三(さんぞう)がいます。
この人物は、米国共産党や中国共産党の幹部を経た後、日本共産党の大幹部になるのですが、最終的には宮本顕治の不興を買って、100歳で粛清されて、102歳で天寿を全うします。
(宮本顕治はリンチ殺人の実行犯で、殺人事件の元服役囚です。このことは今も法的には変わっていません)
さて、この事とベア様のおじいさんが何の関係があるかということですが、大いに関係します。
1930年代のソ連に亡命して生き残るということは、野坂のごとくNKVDの協力者にならなければ生きられません。
運良く助かっても、フランス人共産主義者のジャック・ロッシのように十数年監獄に放り込まれる可能性もあるのです。
ベア様の父親、アベールもKGBの下部機関であるシュタージと懇意ですから、祖父の代からNKVDやKGBとのつながりを作ったのではないだろうか。
その様に考えて、このような話になりました。
そういった事情からKGBの口から、ベア様のおじいさんがソ連とのツーカーの関係だったと言う事を話させました。
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