『銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2016年 03月 07日 03時 47分]
▼一言
>>んー?むしろ同盟は軍縮小によって経済的にも人材的にも慢性的な欠乏状態から回復するんじゃね?んで帝国相手に堂々と輸出で儲けると。かつての日本そのものですな。
その前にいかなる問題があったか全然考えていない無責任な楽観論ですよ(この作品ではその問題に対処するために30年という猶予を考えている。本当に良く考えてますね。まあWW1終結後の収拾失敗を考えれば当然でしょうが)。
恐ろしいほどのインフレ。社会的大混乱。
たまたま朝鮮戦争があったから問題が矮小化されたけど、それがなければ今の日本は今の韓国よりひどい状態だったでしょう。
インフレの発生源はまさにこの作品における国債問題が一端にあります。戦前戦中に発行された膨大な国債を無理なく(相当な無茶をしたけど)償還する為には政策的に言ってもインフレーション以外に方法はなかった。
これは億が一にもありえない想定として日本が戦争に買っていたとしても避けられない事態だった。戦争に勝っていたとしても結局日本を襲ったのはハイパーインフレと社会的大混乱でしょう。現実の日本は負けてしまっていたから政策的にも心情的にも責任の大半を戦勝国に押し付けることが出来ましたが。
この世界には国家が二つしかない以上、どっちかが全てをかぶって何もかもを解決しないといけない。
勿論それは帝国しかない。
この問題を真正面から考えるからにはどんなに悪辣非道な事もしないといけない。それができないなら最初から統一なんか目指さなければ良かった・・・・・・そういう風になってしまう。
ここで一つの救いが原作にあるとすれば「地球教」という「人類の敵」が存在する事。
何かと問題があれば「地球教がー」って言えばある程度は民衆の溜飲が下がったかも。きっと地球教が完全消滅しても何かと責任を押し付けるために「地球教」の存在が持ち出された事でしょう。そこに実際に存在しているかどうかなんていう現実は必要無い。
原作での「伝説の終わり」の後にあったのは旧同盟領の(現代的な意味での)中東化と帝国の崩壊だったんじゃないかと思っています。
この作品でどういう風にソフトランディングに持ち込まれるか。
それが見所だと思います。そこが楽しみです。
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