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『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(新版)』への感想

投稿者:tukiyomi
[2015年 08月 18日 00時 15分]

▼悪い点
流石に今回はヤンの常識のなさが酷い。
提督としての自覚がないのか。いや本当に・・・

▼一言
更新お疲れ様です。

流石に今回はヤンを擁護出来そうにないです。
反戦的な信条からウェイクフィールド参拝を嫌がる軍人も少なくないことから、ここの墓地参拝を拒絶したのはまあいいでしょう。少なくとも参拝拒否が同盟内においてもコンセンサスを得ている事は分かりますから。

ただトリューニヒトに対する露骨な妨害は論外でしょう。
トリューニヒトに対して反感を抱くことは構いませんし、彼に反発を抱くのもそれは構わないでしょう。
しかしながら、今回行われているのは式典。いわば国家の行事です。
国家に重きを置かないヤンにとってはどうでもいいことなのかもしれませんが、今回の趣旨は「国家による犠牲者への追悼」
犠牲者側遺族ならばまだしも、公僕の立場である人間が、こうした式典において、一人こうした態度をとるのは、はっきりいって常識がないにも程があります。
正直、まだ仮病を使って休んだ方がマシですし、上層部批判をするのならば、それこそ筋を通してやれよとしか。
「10万人全員が苛立ちを覚えた」と描写されていますが、正にその通りでしょう。これは「自由」ではなく、ただの「我儘」でしかない。軍人というよりも社会人として駄目でしょう。
コニー・アブジュは少なくとも理があり、筋を通したからこそ、まだ納得されたでしょうが、彼には理もなければ筋も通していないのですから。

>ヤンとオーベルシュタインは、案外似た思考方式かもしれません。

徹底的な合理主義者という観点では、まさに同じと言えると思います。
同時に相手の心理を読むことに関しても一流。
実際にヤンの意図を読み切ったのもオーベルシュタインだけですから。(バーミリオンは、あれは戦術的天才であるラインハルトのスタッフとしての立場を守ったが故に、選択肢のみを示したと言っていいかと)
ただ、両者において決定的に違うのは、戦術面以外では詰めが甘い・・・というより中途半端な行動しかとれないヤンに対し、義眼は全てにおいて徹底しているという事でしょうか。


▼返信
投稿者: 甘蜜柑
[2015年 08月 22日 (日) 22時 21分 18秒]

感想ありがとうございます。

原作のヤンもこういう人です。

慰霊祭での行動に関しては、独り言と起立しなかっただけなので、ルールの上では問題はないと思います。空気を読まない行動ではありますが、それがルールに反するかどうかはまた別でしょう。空気はルールではありません。エリヤの戸惑いはそのずれを表しています。

ルールでは禁じられていないが空気を読まない行動。扱いが難しいですね。

ヤンが中途半端な行動をやめたら、その時は自由惑星同盟に二人目のルドルフが現れるでしょう。ヤンの中途半端さはルールとできることの兼ね合いができた時に、ルールを優先したために生じます。シェーンコップあたりはそれが歯がゆかったのでしょうね。オーベルシュタインが民主主義の信奉者なら、やはり中途半端になったと思います。理想のために手段を選ばないが、自分の理想を傷つけることはできないから。

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