『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想
投稿者:tukiyomi
[2014年 09月 27日 00時 04分]
▼一言
更新お疲れ様です。
指示された通りの事以外出来ない(それもエリヤの目標を達籍出来るかどうかは不透明)な第12艦隊に対し、常に自主的に考え続けるイゼルローン艦隊ですか。
何とも対照的ではありますが、「優秀で且つカリスマのある提督」でないと務まらないのは同じですね。
何しろイゼルローンの将兵は「自主的に考える」ので、自分達の求める回答に至らない提督の命令なんざ聞く気も起きないでしょうし。
こいつら心服させるだけでもヤンの優秀さが見て取れます。
一方で、政府にとって、ヤンがどれだけ面倒な存在であるか改めて浮き彫りに。
現在の同盟で対外的に大きな戦果を挙げている唯一の提督という実績が、本来ならば政治的失脚に繋がりかねない彼の行動を断罪できない訳ですから、そりゃあトリューニヒト達が苛立ちを覚えるのも無理はない訳で。
ヤンが意図しているかどうかは分かりませんが、彼らからしてみれば「処断できないと高をくくって図に乗っている」気持ちでしょうし。
まあ一番頭痛いのは、トリューニヒト派とヤンはとっくに妥協できる時期を過ぎていることでしょうか。
フェザーン資本による経済再建維持の為の国内融和を求めたとしても、ヤンにしてみれば「そんなん知るか。何で俺がお前らに合わせないといけないんだよ」と、国家の損得勘定完全無視すること確定でしょうし。
今回の一件は、トリューニヒトの政治的敗北といえばその通りですが、トリューニヒトの権威がまだまだ盤石の物ではないという証拠でもあるんですよねえ。
しかし前回やこれまでの話とか見ていると、イゼルローン方面軍にとっても、エリヤってやりづらい相手なんですねえ。
基本、筋を通して正直に対峙すれば、少なくとも司令官の権威を振りかざしてゴリ押しするなんてことはしないし、周囲に対する気配りも忘れない。
かといって、こちらが調子に乗って筋を通さずに事を進めようとした瞬間、徹底的に叩き潰されるのは実証済。
そりゃあ彼らだって、仕事以外ではかかわらずしかも正直に進める方針取りますわ。プライベートで付き合おうとするとそこから楔撃ち込まれかねませんし、筋を通さずにサポタージュしようとすると叩き潰される口実与えますから。
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