『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想
投稿者:巨峰国光長十郎
[2014年 09月 21日 22時 29分]
▼一言
ヤンが史実で査問に呼ばれただけで終わったのは、帝国遠征作戦でまともな部隊がいなくて、中央が不満に思っていても、代わりになる人材がいなかったことが原因だったと思います。ヤンを更迭した後、では誰を司令官にしてどの部隊を配置するかという問題に突き当たるわけです。
翻って、この作品では、指揮官クラスの人材はともかくとして、部隊は史実ほど悲惨なことにはなっていない。
ただし、そうはいってもイゼルローンで帝国に対抗できる司令官が、本来ならばヤンしかいないはずだった。だから無茶をやっても政府はしぶしぶヤンをそのままにしておくだろう。常識的に考えて、重要拠点を用兵に不安のあるエリヤ君を代わりに配置するわけにはいかないよね。この考えが間違っているとは思えません。
ヤンにとって誤算だったのは、本来なら指揮官向きではなく、軍政家向きのエリヤ君が、海賊退治を成功させてしまったことと、それによって、ヤンの代わりにエリヤ君を司令官にしても問題ないと、中央に確信を持たれてしまった(?)ことだと思います。
トリューニヒトが疲れていた件。
意外にもトリューニヒトはヤンの事実上の更迭には反対だったけど、周囲に押し切られてしまったのかなと思いました。忘れ去られているかもしれないけれど、政権をとるまでのトリューニヒトって、自分の都合のよいようにはなかなかどころか全然いかない政治家でしたから、なおさらそう思ってしまいます。
ラインハルト陣営。
キルヒアイス死亡。史実は変えられなかったか。原作でもそうでしたけど、キルヒアイスを人柱にして、ラインハルト政権ができました。リヒテンラーデの策謀が、変な方向に暴走してしまったみたいですね。
性急な改革によって、いろいろと帝国内部に歪が出てくると思うので、もしかするとこの小説内部では、内政に時間がかかるかもしれません。
投稿者:
甘蜜柑
[2014年 09月 26日 (日) 18時 57分 57秒]
同盟にはヤンとエリヤ以外の提督も何人かいます。エリヤが功績を立てなくとも別の提督が代替したのではないでしょうか。
トリューニヒトは何を思っているのでしょうか。最終回までに明らかにはなると思いますが。
アムリッツァで勝ちきれなかった影響がラインハルトの運命を変えてます。内戦の傷がどのように作用するのでしょうか。戦いを長引かせる方向に作用する可能性もあれば、短期決戦に踏み切らせる可能性もあります。
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