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『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想

投稿者:ハマチ
[2014年 08月 29日 11時 32分]

▼良い点
クーデター鎮圧、燃えました。

▼一言
原作よりも大分ましな形でクーデターが終了しましたね
なにより第11艦隊が壊滅しなかったのは大きい
アムリッツァと合わせてトータル被害が半減したくらいの勢いではないでしょうか
あとはヤンの処遇ですね。同盟の現状を考えれば怪しいというだけでは処罰にはつながらないでしょうが
しかしヤン陣営からみたエリヤ像は気になりますね。
民主主義国家としては義勇兵団の結成はなにも問題はないですが、原作では露骨に嫌がってましたから(ヤンは自艦隊だけで勝てる算段があったのもあるでしょうが)
実力行使は極力さけたとはいえ、義勇兵団に参加するよう市民に呼びかけたエリヤをどう思うか

話は変わりますが、感想でちらほら出ている出版当時と今の一般的思想の違いはおもしろいですね
たしかに今と昔では「まんなか」から見て左右が逆転しているような気はしますから、政治思想が入ってくると同じ小説を読んでも印象が違いますね。
当時を考えると田中の御大もそっちよりだったんではないかと思いますが、銀英伝では帝国というかラインハルトに対して好意的な気がしますね。まあ作品としてのおもしろさ優先かもしれませんが



▼返信
投稿者: 甘蜜柑
[2014年 08月 30日 (日) 04時 26分 56秒]

帝国領遠征の損失は原作の六割から七割ほど、クーデターの損失は軍備面ではゼロ。だいぶ有利です。

ヤンの処遇はエリヤのそれと比べると難しくないと思います。

原作のヤンの人物像から考えると、正義や団結を前面に押し出すエリヤのスタイルはどうなんでしょうね。あまり好きでは無さそうですが。

今の多極化世界に生きる者から見ると、銀英伝の反戦派の主張は愚かしく見えるんですよね。なるべく反戦派を「原作の中では、一定の支持を得るだけの説得力がある」ように書くのには苦心しています。

田中芳樹先生はラインハルトというか、血の論理を信じる者に好意的なんでしょう。全般的に体を張る者の描写は生き生きしているのに、策をめぐらす者の描写はそうでもないですよね。根っから体を張る人が好きなんだと思います。

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