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『亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想

投稿者:tukiyomi
[2014年 07月 02日 01時 55分]

▼一言
更新お疲れ様です。

帝国政府としては本気で頭抱えたいでしょうねえ。
他の方も書かれていましたが、今回のイゼルローン駐留部隊の反乱は、完全に皇帝の権威を貶める代物。
勿論、同盟のクーデター騒ぎと同様、彼らが支持を得るという可能性は低い訳ですが、同盟と決定的に違うのが、今の帝国軍は再建途上であるという事。
同盟の場合は戦力の大半が維持できているので殆ど打撃を受けないのですが、再建途上の帝国にとって、イゼルローンの部隊は貴重すぎる戦力。そしてこの戦力の忠誠が見込めないことにより、実質的にイゼルローン陥落というべき打撃を受けることになりました。
これで帝国の再建はかなり遅れることが確定した訳でして、帝国側は何が何でも和平の維持に全力を傾けるでしょうねえ。

しかし・・・ココアさんの策を聞いたオフレッサー元帥府の面々は、多分ひきつったような笑みを浮かべているんだろうなあ。
そもそも移動要塞という発想からして斜め上にぶっ飛んでいるし。
ビッテンフェルトが「こんな非常識な策はニーズホッグしか思いつかん」と、半ば呆れた声を出し、ラインハルトが「あの男は底が知れん」と、半ば諦観じみた声出しているかも。

ちなみに移動要塞については、戦略的には最前線にいきなり要塞が来るという点ではインパクトある訳ですが、要塞を戦略拠点として活用するためには駐留艦隊の存在が不可欠ですからねえ。
なので、移動要塞については、駐留艦隊がいなければ「ただのでっかい1隻の船」でしかなく、ワープ機関が1基でも不調になればそこで終了。
ガイエスブルグ要塞の特攻が失敗したのは、本編でココアさんが看破したように制宙権を失っていたからですので、小惑星を複数ぶつけると言っても、それには制宙権の確保が絶対条件であり、制宙権を確保できる戦力があれば、小惑星があろうがなかろうが要塞の陥落は時間の問題ですので、別に戦略的価値の下落にはならんと考えます。



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