『亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想
投稿者:kayakohaku
[2014年 06月 12日 22時 57分]
▼良い点
理論理想じゃ、狂信者は救えません。むしろ逆切れします。
毛沢東やらポルポトやらヨセフおじさんとか、歴史上いくらでも例はありますが、この場合善意と自分の正しさを信じて結果大量虐殺に走った毛沢東が、今のヤンに近いのでしょう。
本編では結局ラインハルトを殺さなくてはいけなかったように、こちらでは最後はヤンは殺すしかないかもですね。平和のために協力するどころか邪魔ですから。フレデリカが排除するのかしないのか心配してますけど、排除されないように行動しようとは思わないのだろうか。主人公も別に好きで排除しているわけではないし、本編ケスラーとかアイゼナッハみたいな存在になれるはずなのですけどね。確かに同盟編の主人公は序盤で切れてしまい、人間不信になってしまった分だけ、本編とは人間性がかなりダメですが。実際、悪夢編とはこの同盟の方のお話だと思っています。主人公は本編と比べると余裕無く、性格も悪く、さらには生き残れそうもありません。能力ではなく、周りに人がいないゆえに、独裁者にでもなるしかありませんしね。周りに対する毒舌ぶりはさすがにひどすぎます。
とはいえ、理想に酔わず、現実を求めることができれば、ヤンのような理想を求めてテロリストになりかねない人間よりはよほどマシなのは確か。そういえば、本編キルヒアイスがかなり自分勝手なテロリストになってましたよね。しゃべるのも不快とかかなりひどいこと言ってましたが、今回のフレデリカの最後の言葉、彼にそっくりでしたね。
まあ、本編とか美しい夢とか、ハッピーエンドはまだありそうですし、こちらはダークなヴァレさんの活躍をこれからも期待させていただきます。
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