『亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2014年 06月 11日 11時 19分]
▼一言
「ヤンは何故ラインハルトに仕官しなかったのだろう。俺がヤンなら喜んで仕官する。」
・・・それはココアが誰に対しても義理を感じる必要がないから言えるせりふでは?
たとえば「楠木正成はさっさと足利尊氏の誘いに乗って建武新政府を見限るべきだった。そうすれば後醍醐陣営はあっさり崩壊して無駄な血は流れずにすんだ」ってのも正論っぽく聞こえます
もちろん楠木は公家一統のだめさ加減はよくわかってました
しかし武力を持つ武士が政権を握れば、内乱の連続になることもわかっており、それに組することは彼にはできないのです
彼の考えは両者が互いに一歩譲って和平を結ぶことでした
ならばなおのこと足利幕府に加わることはできないんですよ
彼が尊皇家であることと義理堅い性格であることを加味しても南朝方に属し続けることは愚かにみえるかもしれません。でも彼は自分の愚かさと限界は知っていました。それが彼の悲劇です
ヤンもまた同じであったと考えています
ラインハルトに組することは、彼の手による人類社会の統一に参加することであり、当然同盟を滅ぼすための手先になるということですよ
それは、シトレやビュコック、アッテンボローやシェーンコップ、フレデリカやユリアンと戦い、滅ばしていく道じゃないですか
ヤンは、ジャスティ・ウエキ・タイラーじゃありません
同盟の無血開城は彼には不可能です
ココアは、少し自分に都合よくものを考える傾向がありませんか?
規格外超人だから仕方ないのかもしれませんが
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