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『亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想

投稿者:雷帝
[2014年 06月 11日 09時 45分]

▼一言
溜まりに溜まったものがお互いに爆発した、という所ですかね
そして、現実を、自分の内面を曝け出され、直面し、愕然とせざるをえなかったのはヤンの方だった、と……
フレデリカが最後に気付いたようにヴァレンシュタインは徹底的なリアリスト故に自分さえも客観的に見ている。非情でも冷酷でもないが、必要ならば冷徹になれる
一方、ヤンはどうだっただろう?
なまじ頭が回る人だけに、もし、同盟が滅亡に瀕した時自分はどうするだろう?そう考えて、いわば原作の、その時が見えてしまったのかもしれませんね。だからこそ、誰より何より自分自身に愕然とした
ヴァレンシュタインの言う通り、危惧するべきは別の所にあるのにヴァレンシュタインを危険視し、もし、があった時自分は民主主義に酔ってしまうのだろう、と

ウィンストン・チャーチルの言葉を思い返して欲しいですね。民主主義は最悪の政治体型である。……ただし、これまで試されてきた他の政治体型よりはマシだが
絶対に正しいものなんて残念ながらこの世にはない
……そもそもそこまで民主主義を肯定するなら、ヴァレンシュタインどころかルドルフやヒトラーも肯定しなければならないんだ、って事理解出来てるんですかね?ルドルフもヒトラーも軍事力による圧政で権力を奪ったんじゃないんだぞ?



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