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『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想

投稿者:
[2014年 05月 10日 08時 25分]

▼一言
帝国国内に離反者・裏切りを求めるのは確かにありだと思われます。
ただ、それだとその離反した人たちや領土などが同盟の足かせになってしまうという大きな問題が生じます。
上杉氏が小田原城を攻めた時は上野等の領主たちを味方にしていますが、その領主たちの再裏切りによって勢力を伸ばすことはできませんでした。また、残った上杉派の領主たちは北条氏によって滅ぼされます。
このように離反、裏切りによって味方にした勢力はいつ再度裏切るかわからず、裏切ったほうもいつ裏切った相手に滅ぼされるかわからない状態になるのでその地域は不安定化します。同盟としてはその不安定化した領地を守ることになるわけですが、イゼルローンとフェザーンだけ守るのと違って広い戦争地点を抱えることになります。
どう考えても銀河統一などの最終局面以外使えない戦略ではないでしょうか。
では、今回の補給のためだけであとは見捨てる勢力として使う勢力として使うかですが、それでは帝国側の辺境に強力な反同盟勢力を作ってしまいます。また、原作でも思いましたが、この辺境地域は貴族に搾取されており、同盟が補給基地と使うにも難しいのではないでしょうか。
それならば、奇襲になりますが、同盟領から十分な補給物資をもって攻め入ったほうが有効と感じました。
この時期の帝国勢力は皇帝の支持を後ろ盾にするラインハルトたち新興勢力と旧来の貴族勢力に分かれつつありますが、ラインハルトも軍権を手中にしていない状態です。貴族勢力も一枚岩でなく、ブラウンシュバイク、リッテンハイム、中立的な貴族に分かれています。ほんのちょっとしたことでどう転ぶかわからない状態でしょう。
ラインハルトが軍権を手中にしていないこの時期ならば帝都侵攻は帝国に対してゆさぶりになるのです。帝と侵攻まで許せばラインハルトは失脚でしょう。軍権を握っていない状態では反乱もままなりません。たぶんラインハルトは帝都侵攻前に同盟と一大決戦を仕掛けてくることになります。
星系守備隊と貴族軍ですが、たぶん同盟軍が敗北して逃走状態になるまでは出てこれないでしょう。辺境地域はラインハルトによって焦土作戦が展開しており、そこから治安部隊を抜くのは星系経営上無理でしょう。また、貴族軍は貴族の私兵部隊であり指揮官がいないと機能しないと思われます。原作で焦土作戦に辺境の貴族が従ったことから考えてもラインハルトの勝利までは動けないと思われます。
では同盟が敗戦したときはどうかですが、同規模の軍隊同士の場合、一方的に倒すのは難しいでしょう。勝ったほうもそれなりに損害を出しています。自領に帰る統制がとれた軍隊を叩くのは難しいと思われます。
この場合、いかに統制がとれた状態で同盟領に引き上げられるかが同盟軍の命運を左右することになります。
帝国の裏切りや反乱を前提とするのならば、フェザーンを通して援助しながらすこしづつ信頼関係を築き親同盟勢力が大きくなるのを待ち同盟の援助がなくとも勢力の維持ができるようになってからにしたようがよいでしょう。


▼返信
投稿者: 甘蜜柑
[2014年 05月 10日 (日) 15時 42分 22秒]

本文中で「城下の盟」とはっきり言っているように、帝都オーディンへの進軍を目的としています。滅亡を企図してはいなくても、不平等な講和条約を強いるぐらいは考えているぐらいに見ておいてください。

原作の記述から考えると、艦隊が携行できる物資だけで国境から首都まで進軍するのは無理っぽいです。

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