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『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想

投稿者:[非会員]の感想
[2014年 05月 08日 14時 37分]

▼良い点
甘蜜柑さんの本作を読んで感心するのは、
 ・じゃがいもドーソン閣下
 ・セレブゼッレ
 ・クリスチアン大佐
 ・ベイ
 ・トリュー二ヒト
等など、原作で、ヤンをはじめとする主要キャラたちの足を引っ張る悪役・ダメ人間……として登場した人々のバックストーリーを丁寧に描き、みごとに「再生」させている点。

暁の、別のとある大作だと、「再生」された人物が、みな一律に「頭脳明晰・人格高潔な、キャラ名が共通なだけの何か別のモノ」になっちゃっうのだけど、本作では、どの人物も、「この人にはこんな背景があったのか」と、原作ではパターン化された役割を演じているだけの薄っぺらい記号みたいだった連中の人柄を、立体的に描くことに成功しているところがすごい。


▼一言
いまのところ、上記のように感じる例外が、
 アンドリュー・フォーク。
ここまで立派になっちゃった人が、どう「原作のフォーク」へとつながるのか。

でも以前の感想を拝見すると、甘蜜柑さんは、くりかえし、本作のフォークが原作のフォークになる旨を述べていらっしゃる。

もうすぐ、その「甘蜜柑マジック」が見られる。
楽しみです。


▼返信
投稿者: 甘蜜柑
[2014年 05月 09日 (日) 01時 57分 00秒]

「ドーソンはなぜあの性格で大将なのか」「トリューニヒトはなぜ政権を取れたのか」などを徹底して考え抜いたら、自然と個性が生まれました。肩書きと経歴さえわかれば、キャラクターなんてどうにでも膨らみます。

生まれつきのクズが士官学校を首席で出れるはずもないし、26歳の若さで准将になれるわけもない。それが私の考えです。屑になったとしたら、それは何かが変わったのでしょう。

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