『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2014年 04月 15日 16時 48分]
▼一言
トリューニヒトが目指したのは端的に言うと行政国家が担う民主主義ですね。
政治意識が高い民衆ではなく、日々生きるのに一生懸命で政治意識が低い大衆が安心して生きていける国ってことでしょうか?
衆愚政治や国民を馬鹿にしてるとも取られていますが、トリューニヒトの民主主義は弱者のための民主主義で一概に悪くないと思います。
と、同時にヤンと合わないわけだとものすごく納得しました。
彼の理想とする民主主義は夜警国家に求められた民主主義で、政治意識が高くて理性的に動ける民衆のための自由主義と同義だろうから行政国家の民主主義には馴染みませんね。
現実では圧倒的に少ない民衆にばかり目を向けているヤンが、日々懸命に生きてる大衆が守るべき国民の大多数と理解してくれないと協力はできないのかな。
理解していてもヤンは大衆が目を覚まして民衆になるべきと言うのかもしれませんが。
投稿者:
甘蜜柑
[2014年 04月 17日 (日) 02時 31分 22秒]
あなたの解釈された通りです。国民を手取り足取り面倒見る大きな政府を望むトリューニヒトと、国民の自由を阻害しない小さな政府を望むヤンの違いです。トリューニヒトは人間を弱くて愚かと思ってて、ヤンは強くて賢いと思ってる。その人間観の違いがイデオロギーの違いに反映されてるのでしょう。
ヤンはアーレ・ハイネセンの信奉者なので、政治意識の低い大衆の存在を認められないんじゃないでしょうか。ヤンの理想とする社会は、全員の意識が高く無いと成立しませんから。
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