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『亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』への感想

投稿者:[非会員]の感想
[2014年 04月 11日 21時 39分]

▼一言
「貴族連合軍の壊滅」は、後世の歴史家から、「人類史上最大の愚行の一つ」とすら評されても、おかしくありませんね。
 しかし一方で、この時のいきさつに対し、疑問を呈する歴史家も現れそうです。そして、その疑問とは、2つのことに集中するのではないでしょうか。

1.門閥貴族たちは、なぜ自らの武力を、「自分たちに不利な改革を実行しようとした」政府にではなく、他国に向けたのか?
2.貴族連合軍は、なぜ直接同盟へと向かわず、フェザーンへと向かったのか?

 後者は、「貴族連合の中心人物たちが、少しでも多くの戦力を集めるため、『フェザーンの富』という甘い餌をちらつかせた結果」だと考えれば、不自然さはさほど感じないでしょう。
 しかし前者は、「そうなるよう、門閥貴族どもを誘導した何者かが居るのでは?」と疑問を持つ者が、現れそうに思うのです。
 そして、そこまで考えれば、その何者かとは当時の帝国政府以外考えにくいことも、すぐに気づくはず。

「帝国政府としては、大規模な内戦など避けたかったことは確かだし、その後に起こったことを考えれば、『役立たずの門閥貴族など滅びてしまえ』と考えていたとしても、おかしくない」と。

 そのことに加え、その後同盟の政府が帝国側を責めず、あっさりと和平を結んだことを考えれば、「両国の政府間に、何らかの密約および裏取引が有ったのでは?」と、『真相』に気づく者も、現れそうに思うのです。

「同盟が手に入れた帝国の国債12兆帝国マルクは、改革の邪魔になる門閥貴族を滅ぼしたことに対する、帝国側の報酬だったのではないか? そうとでも考えなければ、同盟政府があっさり引っ込んだ理由が考えにくい」と考える者も。



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