『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想
投稿者:[非会員]の感想
[2014年 04月 10日 12時 48分]
▼一言
エリヤ君とドーソンとの間で、以下のような会話をさせてみたい気がしますね。
「半分は直観ですが……前回のイゼルローンでの『小賢しい敵将』と、今回の、あの予備部隊の指揮官は、同一人物ではないか、そんな気がするのです。」
「なぜかね?」
「あれだけの才覚の持ち主、帝国軍全体でも、そう何人もいるとは思えません。それに、あの『小賢しい敵将』は、指揮していた部隊の規模からして、少将だった可能性が高い。そして、今回の予備部隊の指揮官は、同じく指揮していた部隊の規模から見て、中将と思われます。つまり……。」
「あの時の戦功で昇進して、中将になった、そう言うのかね?」
「そうです。あれだけの武勲を立てれば、昇進するには充分でしょう。」
「…なるほど、言われてみればその通りだ。」
「あれほどの軍事的才能の持ち主、放置するには危険過ぎるように、思われてなりません。情報部に、調べさせてはいかがでしょうか? おそらく、最近急速に昇進した者の中にいるはずです。」
投稿者:
甘蜜柑
[2014年 04月 11日 (日) 01時 26分 50秒]
先の展開について感想欄で触れることは基本的にしないのですが、この件に関してだけは触れようと思います。
エリヤがラインハルトの存在を上官や同盟軍首脳に明らかにすることで一目置かれるような展開には、絶対なりません。
天才の存在を指摘することで有能ぶりを示すという描写は創作一般で行われますが、私はその手法が好きではありません。そのような指摘をする人間が有能と言われることが、私には信じられないからです。
創作では「相手は天才だから油断するな」と指摘する人間が有能とされることが多いので、天才の存在を指摘するだけで有能描写になるのでしょう。しかしながら、現実の組織では相手が何者であろうと、可能な限り警戒してかかることが推奨されます。相手が門閥貴族だったとしても、決して油断しない人間が有能な人間です。天才相手に油断する人間は、無能者にすら勝てません。そして、警戒した程度でどうにかなる相手を私は天才とは思いません。
ラインハルトと配下の名将たちほどヤン・ウェンリーの天才を警戒していた人々はいませんでしたが、最後まで勝てませんでした。それが天才です。
私が書いているのは絵空事ではありますが、それでも自分が胡散臭いと思うようなことは書けません。
追記:
ラインハルトの身元を情報部に調べさせて特定させるような無意味なことを進言する人間よりも、黙ってラインハルトが参加した戦闘の記録の分析やってる人間の方がずっと有能であるように私は思いますね。
まあ、戦闘が終わるたびに、戦闘記録は軍中央に提出されて分析にかけられる決まりになってるんですけどね。作中でも二度ほど描写しました。それでも対応できない相手なんですよ、ラインハルトは。
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