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『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想

投稿者:tukiyomi
[2014年 03月 01日 17時 51分]

▼一言
更新お疲れ様です。

自分が理解しているフィールドだと、安心が出来る分、本来の力を発揮できますね。義勇兵旅団長の時と比べると、明らかにエリヤも楽しそうですし。

ジャガイモは、真面目ではあるんでしょうけど、明らかに「どうしてそうなるんだよ」という感が強いですね。感想で指摘された方がいますが「無能な働き者」という言葉がしっくりきます。
ゴミ箱エピソードの元ネタは東条英機大将ですが、東条の場合は「国民の生活水準はどの程度なのか」というのを自分の目で実感する為であって、無駄遣いがどうとかいう話ではありませんでした(悪意あるエピになったのは戦後ですね)
ドーソンも、そういった視点でのゴミ箱あさりならまた別だったのですが、本編と同じ目的ならば、「予算の問題もあるんだろうが、力入れるとこ間違っていないか?」としかいえないです。

反戦派については、帝国の門閥貴族や捕虜兵の取り扱いを見れば、現実的どころか「正気か?」と批判されてもおかしくないんですよねえ。
帝国領への大規模出兵はともかく、イゼルローン攻略に固執するのは、同盟の安全保障の観点から言えば全然おかしくありませんし。(ここら辺、ヤンやラインハルトは戦術家としての視点でしか物事見ていないと思います。帝国側はともかく、同盟側がフェザーン回廊を積極的に軍事利用するのは、悪夢の二正面作戦することになって、同盟の防衛戦略を破綻させますから。)
どうもヤンは、あまりにも軍事的合理性に拘りすぎて、それ以外の事象について軽く見ている節があります。(この点、ユリアンは、師の悪癖には染まっていませんでしたが)

フォークはロボスに対して心酔しきっている感がありますが、これが後後仇にならないかなあと思います。



▼返信
投稿者: 甘蜜柑
[2014年 03月 02日 (日) 17時 49分 47秒]

私だってデスクワークの経験しかないのにいきなり旅団率いろって言われたら。いや、大隊でも手に余りますね。銀英伝の名将たちは少尉から指揮官職や幕僚職を経験しながら1つずつ階級を上げて提督に至ったわけで、彼らが少尉から提督に抜擢されたらやはり仕事にならないでしょう。指揮経験や幕僚経験が皆無に近いのにイゼルローン共和政府軍を指揮できたユリアン・ミンツはとんでもない天才です。

ドーソンという人は何でも自分の目で見ないと気がすまないのでしょう。だから経費節減しようと思えば自分でゴミ箱をあさる。機密保持を必要とする任務では無能ではないと原作で言われているのも自分の目で見て確認する性格のおかげかもしれません。現場では有効な指揮ができますが、戦場全体を見渡すことはできないというのが陣頭指揮の欠点です。

原作中の同盟では主戦派も反戦派もそれなりの力を持っていました。どちらにも支持者を獲得するに足る言い分があるのでしょう。ヤンが軍事的合理性にこだわりすぎているというのはおっしゃるとおりです。銀英伝の中で最も軍人らしい気質を持っているのはヤンなので、軍事中心の思考になってしまうのは仕方ないのかもしれません。

第十八話を見ればわかるとおり、ロボスのカリスマは相当なものです。ずっと側にいたらヤン艦隊の面々のようなひねくれ者以外は心酔してしまうでしょう。

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