『銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)』への感想
投稿者:がう
[2014年 02月 18日 00時 32分]
▼良い点
今までに見たことのない話の流れで面白かったです
歴史書好きの未来知識というチート能力と、それを生かせそうな能力も手に入れていってるようですし
今後の話の展開も楽しみにしてます
▼一言
それと気になった点が何点か、この主人公って卒業後何十年も酷い目にあい続けていたのに
家族も友人もみんな優しかった数十年前の学生時代の思い出を美化してないのかな
普通の人生を目指してたし、あの普通の学生時代ほど幸せな時代はなかったとか思ってそうだけど
なんか今回の受け答えは現実の酷い数十年がなく、普通に今の年齢の少年に見えたな
あと今回に限らず、トラウマを除いてつらい数十年があった老人って設定が抜け落ちたように
書かれている気がします、そこを意識して書くのは難しいとは思いますが
偏った人生経験だったから若い先達を尊敬するのは自然だと思うけど
主人公の行動や考え方にまったく老いが感じられないのは不自然に感じるな
あと一つ気になったのが、生まれ変わって一年くらい経つのに
この世界が現実だって考えに至ってないのかな?
夢と思い込んだまま食べたり飲んだり寝たり起きたり勉強したり運動して疲れたりの生活を
一年も続けるのは難しそうに思えるけど
投稿者:
甘蜜柑
[2014年 02月 18日 (日) 01時 29分 53秒]
感想ありがとうございます。彼の未来知識はわざと虫食いだらけにしています。リアルタイムで見たニュースと市販されている出版物の内容しか知らないので読者の皆さんには歯がゆい展開になるかもしれません。しかし、完全な未来知識があっても生かせないんじゃないかと思っています。蒲生邸事件という小説に時間移動能力と完全な未来知識を持つ人物が出てくるんですが、彼はどれだけ頑張っても歴史を変えられずに絶望していました。仮に私が銀英伝世界に転生しても、主要人物にもなかなか接触できず、何も変えられないと思うんですよ。主人公の未来知識は主に「この出来事の裏にはこんな事情があったのか」と主人公に感心させるために付与しました。歴史改変もしますけどね。
本文で何度か触れてますが、エリヤは逃亡者になる以前も大して幸せじゃなかったんじゃないかと思っています。家族は優しかったけど大して絆が深いわけでもない。友達は少ない。特に打ち込んだものもない。灰色の時代という感じでしょうか。故郷に帰ってからの迫害で帳消しになる程度のものではないかと。
職業柄、不幸な人と関わる機会が多いのですが、不幸すぎる人ってとことんねじくれちゃうか、子供みたいになっちゃうんですよね。外見は老人なのに内面は幼児や少年のようになってしまう。エリヤもそういう”時間が止まってしまった人”として描いています。
自分が主人公の立場だったら、夢じゃないと思っていてもむりやり夢と思い込もうとするんじゃないかと思っています。時間逆行したという現実を受け入れるのはかなり勇気いるんじゃないでしょうか。
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