「DQ5~友と絆と男と女  (リュカ伝その1)」の感想

田鰻
田鰻
 
良い点
現代日本からドラクエ5の世界に転生したリュカ王の伝説。
話数、ボリュームとも続編に比べると少ないですが、それでいてリュカについて必要十分に語られています。語っちゃっています。
一連のリュカ伝を読むならとにかく今作から!

 
コメント
リュカはとにかくエゴイストで、またその場のノリを大切にする人です。
複数の女性とヤリまくってますし、ひょっとしたら物語の舞台の外でも一般市民を含め、ヤリまくっているかもしれません。
それでいながら好感が持てる、非常に魅力的な主人公になっている源は、何と言っても家族を大切にするところかな、と思います。
また、結構、情に厚くて涙もろいところがあるのだなあ…と感じます。

あと、続編でも多く語られていますが、前世(=現代日本)の記憶がとにかく豊富です。転生してから月日が経つほどに色々と忘れてしまいそうなものを。
もし私が仮にドラクエ5の世界に転生しても、あそこまで知識を持ち込めるとは、ちょっと思えないです。



そのリュカの影響をまともに受けてしまっているのが、ティミーとポピーの双子ですね。
もしリュカがこういうキャラじゃなかったら、続編を含めて語られるティミーもポピーも、あそこまでぶっ飛んだ性格にならなかったのだろうなあ…と思います。
ポピーなんか、リュカが王妃以外の女性との交わって子供まで設けたと最初に知ったときにはジト目で睨んでいたりしたのが、最新作から見ると遠い過去のようです。
そして、まさかあのマスタードラゴンが、この一族に散々こきおろされるようになろうとは…。そのマスタードラゴンを(少なくとも作中では)最初にヒゲメガネ呼ばわりしたのは、あのスノウなんですね。


あと、他の方々のドラクエ5作品も読んでいて同様に思ったのですが、サンタローズやアルカパはラインハット領という設定になっているんですね。
レヌールという大きな城がありますが、リュカが生まれる前に滅びていますし、レヌールという国家がもともとあったけれど無くなってしまい、ラインハットに併合された、というところでしょうか。
ドラクエ5の世界って国家が非常に少なく、リュカ伝の話に沿うとラインハットとグランバニアがとにかく巨大で、後で語られる「ドラクエ5で語られる世界の他にも国家がある」という設定も自然に感じられますね。
 
作者からの返信
 
ご感想ありがとうございます。

リュカ伝1は、私の文才もスライム以下だったので、話数を稼ぐ事が出来ませんでした。
今はドラキーくらいまで文才レベルも向上し、ボリュームだけは確保できてます(笑)

リュカさんは女性を口説き落とす為に、日夜色々な知識を入れてる努力家だったんですね。
だから生まれ変わって日数が経過しても、それなりに知識を保持できていたんでしょう。
ティミー&ポピーについては、まさにリュカの影響モロ受けなキャラに仕立てました。
性格が双子間で正反対になったのも、ティミーは勇者と自覚して、それに沿った生き方をしなければならないと思い込んでたからですし、ポピーに至っては、最初こそ父親のブッ飛びっぷりに引いてたけど、順応力に長けてる女の子って事で、気付けば女版リュカみたいな感じになっちゃいました。

そして言われて思い出しましたが、ヒゲメガネと最初に呼んだのはスノウさんでしたね。
まさかここまで定着するとは……

他の国家設定は、そう言っていただけると助かります。

ちなみに、次のリュカ伝の計画も既に練り上げております。
ここだけの話……次はDQ8で書こうと思ってます。
ただ、とある事情で「リュカ伝その4」にはなりません。
詳しくはまだ秘密。