「銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想

DD13
DD13
 
良い点
【第二百九十話  憲法制定に向けて】
>『アーサー・リンチ。覚えているか?』
さすが、ココア閣下です。
ヤンを釣り上げる生餌として、アーサー・リンチ審議官を憲法制定委員会に加えましたね。
しかも、ヨブ・トリューニヒト審議官を通じて、レベロ最高評議会議長へと、その存在を流す。
ヤンが、周りからそれを聞かされた時には心中穏やかではないでしょうし、周りは更に輪をかけた状態でしょう。
なにせ、エル・ファシルで民間人を置いて逃げた人物が、同盟の命運に甚大な影響を及ぼす帝国憲法制定委員会のメンバーとなっているのですから。
同盟がヤンの意思にはかかわりなく、アーサー・リンチ審議官の代わりにヤンを帝国憲法制定委員会に押し込む事を望むでしょう。
アーサー・リンチ審議官は、相手がヤンならば喜んで身を引くでしょう。
亡命者(アーサー・リンチ審議官)や裏切り者(ヨブ・トリューニヒト審議官)ではなく、同盟が推薦した人物が加わって作られた帝国憲法となれば、同盟は反発する術が残っているでしょうか。
それこそ、閣下の・・・・・

こういう駆け引きは大好きです。