「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想

不来庵
不来庵
 
良い点
とりあえず、エリヤ司令官が戦えている点。
チュン参謀長という絶対的に信頼できる懐刀の存在は大きいですね。
 
悪い点
怠け者云々は、もうちょい正確には
「頭の良い怠け者は司令官に」
だったかと。(ハンス・フォン・ゼークトの台詞とされてますが、実際には異なる模様)
手抜きの出来るときに手抜きをする能力(言葉を飾れば、緩急をつける能力や権限委譲する範囲を見切れる能力)がないと、本作の第三次ティアマト会戦でドーソン閣下(全て司令官が仕切りたがるスタイルは、現代海軍ではワンマン・フリートとして批判の対象)が陥ったような「疲労による判断ミス」が頻発することになりますし、大局観を持った指揮が困難になります。

……司令官としての義務すらサボるような「頭の悪い怠け者」は連絡将校向き(指示されたことだけしかやらない)だったような。
(総司令官(優秀な参謀の操り人形)向き、下級兵士(命令だけこなしていればよし)向きともされます)
 
コメント
エリヤ君って、指揮官としては結構戦意過剰気味かも知れず。
グエン・バン・ヒュー並みかもです。

……さて、原作ではキルヒアイス率いる3万隻が同盟軍の後背を襲って勝利を決したわけですが……
ロボス元帥はちゃんと敵情を把握しているんだろうか。