「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想

tukiyomi
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コメント
更新お疲れ様です。

やむを得ない事だったとはいえ、フォークが帝国領侵攻作戦の戦略目的をあいまいにした弊害がモロに出てしまいましたか。
元々の帝国領侵攻作戦が一気呵成に敵首都星系を突くだったのに、占領地行政を重視する羽目になったことで、ロボスの戦略は実質的に破綻しましたね。
後はもう、占領地行政に実績を上げながら、少しでも戦術的勝利を積み重ねて、「帝国侵攻の橋頭保を完全にした」と言い張るしかなくなりました。

しかしまあこの民主化プラン。何が問題かって、これ作成した帝国人の思考パターンが同盟人のそれと親和性が高いが故に生み出されたものであって、彼らの考えが即帝国人全体の思想ではないという事に碌に気付いていないという時点で終わっているとしか。
ラインハルトの改革も、あれはもう「才能がある人間に最適な環境づくり」であって、凡人を端から考慮していないという最大級の欠点がありましたが、これもブラッケやリヒターのように、民主主義に親和性の強い人間以外碌に考慮されていないとしか言えないです。

理想主義者の暴走って、ある意味一番性質が悪いんですよねえ。現実と折り合いをつけるという事をしませんから。で・・・現実と妥協できないために、改革がますます過激になって最後には誰もついていかなくなる訳ですが。