「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想

不来庵
不来庵
 
良い点
ジェリコ氏の、軍人に娘を嫁に出す父親としての心境。
 
悪い点
戦隊単位ならともかく、艦隊単位で士官が首都内に街区を形成するくらい集中……ってのはどうなのかねぇ、と思ったり(いやまあ、基地内に官舎が整備されている米軍海外基地とかなら必然的にそうなるんですが)。ざっと300万人くらいからなる1個艦隊の艦隊乗員を12個艦隊分ハイネセンへ集中させる(独身の下士官兵は軍艦居住がデフォとしても、1個艦隊で士官30万人・その家族ざっと100万人という勘定。更に家族持ちの下士官も含めると1個艦隊あたり家族込250万人平均:12個艦隊でハイネセンポリス3000万人の人口に達しかねない)、というのは色々といやーな事態が……
(まあ、原作でもアニメやゲームでも、両軍共出撃する部隊は首都から堂々と進発する光景しか描かれないわけで、そこから考えるとこうならざるを得ないわけですが……ただ、PCゲームだと艦隊ごとに根拠地を(適切な基地のある)他の惑星へ移せたような記憶が)

原作でヤンが住んでたシルバーブリッジ街は佐官級士官の官舎街、という設定だったと思いますが、近隣住民がほぼ出演しなかったので何とも。

原作でもろくに設定のない分野なので何とも言えませんが、ぢつはハイネセンポリスの面積が日本列島並みで、根拠地軍港や基地周辺に官舎街をつくったらそうなった、という設定ならあり得る……のでしょうか。

 
コメント
まあ、原作を知っていて、かつ本作もアスターテ~イゼルローン陥落~帝国領侵攻まで、ほぼ原作通りの展開なところから推して、読者としては猛烈に悪い予感しかしないわけですが……

情報部の謀略が成功して、ラインハルトが兵を動かせない状態であることを祈るしかないですな(ぜってーむり、とゴーストがささやき続けるけれど)